Newsweek 4.11号

Newsweek4.11のメイン特集は「世界最大のリスク 米中関係」 私はトランプの政治にも習近平の政治にも興味がないのに、何故この特集に興味が持てるというのでしょうか?二人が協力しあおうが反目しあおうが、世の中がちっともよくなる気がしませんけど・・・。それでも多少は読んでみるつもりですが、ガチで記事を読破しようとは思っていません。

それよりも、もっと私の興味を引く記事は沢山あるのだし、自分としては、そっちにフォーカスしたいなぁと思っています。今週は時間もないことだし、小さな記事でも自分にとって興味深い記事だけを丁寧に読むのだけで精一杯になると思います。

 

==========

【トランプに政治ができるのか】

もう、ここでは根本的なことが問われていますトランプに、本当に国民を統治する能力があるのでしょうか?

彼が大統領に就任し、100日あまりが経過しました。その間、トランプ政権は挫折ばかり繰り返しています。「オバマケア」の代替案は詳細が詰めきれずに撤回され、移民政策でにおける」大統領令には各州の裁判所が「違法」として移民受け入れを続けています。勿論、100日あまりの政治生活に対し、私たちが彼が大統領に相応しいのかどうか、という判断を下せるはずがありません。大統領の資質を見極めるには、もう少し時間がかかるでしょう。

でもトランプだけは例外!?もう無理なんじゃない!?と思ってしまう。彼には辛抱強く議会を説得するだけの根気はありません。オバマ元大統領はオバマケアを議会に認めさせるために、1年もかけたのです。そういう粘り強さをトランプが持っているかどうかは疑問です。だって、オバマケアの代替案を提案し、撤回するまでに17日しかかかっていませんからね、何故もっと代替案の中身を吟味し、議会を説得しようとしなかったのか、そういうところに大統領としての資質のなさが出てしまっているのではないかと思います。

今「自国第一主義」というのが世界中で大流行しており、フランスのルペン、オランダのウィルダースなどが躍進しています。トランプも勿論そのうちの一人です。しかし、トランプとルペンたちには決定的な違いがある。それは、政治経験を積んできたか否か、ということです。政治経験は、その後の議会での立ち居振る舞いの仕方や法案の通し方などを学ぶ上で必要です。それがないトランプだからこそ、ミスばっかりして国民の信頼を損ねてしまう。私は4年後の米大統領選で、彼はとっとと退散するのではないかと思います。

 

==========

【姿を見せないマイペースなメラニア】

歴代米大統領夫人の中で、ここまで夫と寄り添う姿がキャッチできない夫人も珍しいのではないでしょうか。メラニア・トランプは、現在ニューヨークで子育てを第一にしながら、ヘリでホワイトハウスへ通勤しているようです。息子のバロン君の環境を乱したくないから、落ち着くまでワシントンに引越しをさせないというのは、母親らしい配慮です。私は、それでいいと思うのですが、彼らの警護にかかる費用がかさんできており、しかもそれが国民の税金で支払われているというのですから、米国民の怒りもまた理解できます。

大統領夫人だって言いたいことを言っていいはずなのです。しかし、彼女は公の場であまり発言していません。そもそも「大統領」というのは夫の仕事であり、妻である私には別の仕事があるからワシントンには住めない、と明言すればいいんです。フランス元大統領、ニコラ・サルコジの妻カーラ夫人はミュージシャンで、自身のコンサートの打ち合わせがあるからとかで、サミットに欠席しました夫は大統領でも妻は歌手ですから、別々のスケジュールがあって当然です。そういうことをもっと主張し、その上で警護にかかる費用について検討すればいいじゃないですか。メラニアはきっと大統領夫人という立場を喜んでいるわけではないのでしょうが、イヤでも注目されてしまうんだったら、もっと言いたいことを言って、それを押し通してしまえばいいのに、と思います。

 

==========

【トランプの父親失格を暴く元妻の回想録】

トランプ大統領の最初の妻、イヴァナ・トランプが暴露本を出すそうです。まあこういうゴシップを本当にゴシップネタとして扱うのは好きではないので、その点についてはスルーします。

そもそも、家庭的とは程遠いトランプの子たちが、ちゃんと勉強をし、自力で出世してこれたのは、イヴァナの子育てのおかげです。特に今世界中で注目されているのは、美しいイヴァンカ・トランプですが、彼女は名門大学を卒業後、すぐに父の会社には携わらず、複数の企業でキャリアを積んでから父の会社に就きました。またそれだけではなく、自ら企業を立ち上げ、ファッションブランドもスタートさせ、慈善団体を設立しています。それは彼女個人の資質によるもので、そのような資質を持つ女性に育てたのは、間違いなくイヴァナです。

私たちが「トランプは素晴らしい子供たちにも恵まれて羨ましい」というのは、ちょっと的外れですよね。彼は生物学的な父親だけど、父親らしいことは何一つしていなかったそうですから。しかし、そんな立派な子供たちを、父親は誇りに思い、そして自尊心を満足させるために利用する。今時子育てに携わらない男なんて支持されるわけがないのに、まるで他人の手柄を横取りしたみたいです。こういう父親っていうのも、残念だなぁと思います。

 

==========

【インドの性犯罪が野放しになる訳】

インドでは性犯罪者に対する厳しい処罰というものがなされていません。それどころか、過去何度も性犯罪を犯していながらすぐに野放しになり、何十年も犯罪を繰り返す例も多くあります

例えば、5人の子持ちでもある父親、スニル・ラストーギの場合、2004年から何十回と同容疑で逮捕されていますが、一度も有罪判決を受けることなく放免されています。勿論、この衝撃的な出来事で世界中から非難が集まり、常習性のある犯罪者たちを決して野放しにしないよう司法を変えるべく運動も沸き起こっています。そして、インド政府も度重なる集団レイプ事件が世界中で報道され、非難されるたびに改革を進めてきていました。しかし、それが充分ではないようです。勿論もっとこの問題に対し、政府は時間をかけるべきだと思うのですが、一方で別の問題もあるのです。

インドの捜査員不足などもまた解消しなければならない問題です。被疑者を一度拘束しても、裁判待ちの件数が過密状態になり、一つの事件で裁判までこぎつけるのに何十年とかかる例もあるそうです。また、科学技術が未熟で、証拠保全を充分にできる環境も整っていない。全てが後手後手に回さざるをえない状態で、いちいち全ての被疑者に厳しい処罰を受けさせるゆとりはなく、結果的に性犯罪者たちは裁判待ちの状態でも刑務所に入れられることなくのうのうと暮らしています

法制度が粗末な上に科学捜査などに必要な経費が捻出できない。これは未来の多くの犯罪を生み出すベースが整っているといわざるを得ないので、できるところから早急に改善すべきです。そうでないと、インドはただ歴史の深い観光名所という地位すら失い、誰もインドを訪れなくなってしまう。観光収入だって激減するし、国が崩壊してしまう危機だと思います。

 

==========

【苦難の歴史を強く生きるクルド人の日常】

近年、国を持たない多くの民族が迫害されているという報道をよく目にします。東南アジアのロヒンギャ、IS絡みで随分惨殺されたヤシディ、ヨーロッパで行き場を失うロマetc…そして、クルド人もその民族の一つです。

クルド人

彼らはイランからトルコにかけての山岳地帯で生活する遊牧民で、一時期は本気で独立することを目指していたようです。現に一度、ソビエトの後押しにより、1940年代にクルディスタン共和国を樹立し、独立宣言をしています。しかし、それは一時的なもので、本格的な独立には至っていません。クルド人が最も多く住むトルコやイラクなどでは度々独立のための活動が行われてるようですが、特にイラクでは、サダム・フセインの時代に迫害を受け、その後も受難の歴史を辿っています。

ここで写真に収められているのは、クルド人自治区の日常です。一枚目の写真の家族を見ると、一見、普通の家庭を平和に築いているように見えます。しかしクルド人は軍隊を結成し、自称ISイラクやシリアなどで戦っていますし、住む土地を追われた難民がクルド人自治区に多く移り住んできたこともあり、情勢はきわめて不安定です。

そんな中、彼らは戦火にまみれながらも、たくましく生活しています。勿論、ここに写っている人たちというのはごく一部でしょうが、彼らは常に戦争と隣り合わせの生活を送っています。彼らがヤシディやロヒンギャのような最悪な迫害を受ける前に、安住できる場所を何とか確保してほしいと願っています。そして、自称ISたちにも負けないでほしい。国を持たない民族からは、私は毎回本当に多くのことを考えさせられます。

 

==========

【モスル空爆で多数の市民が殺された責任は誰に?】

自称ISのイラク拠点は、ついにモスルだけになりました。そこを占拠する自称ISを掃討しようと、米主導の有志連合やイラク軍が自称ISと激しい戦争を繰り広げていますが、空爆により100人以上の民間人が犠牲になったことは、大きな問題になりました。

自称ISからモスルを奪還し、モスルの市民たちに戻すことが有志連合の役目です。だからこそ、民間人の犠牲をここまで多く出してしまったことに対し、非難が集中することは仕方ないことです。アムネスティも独自に調査報告をまとめ、アメリカが民間人の犠牲を出さないための予防策を充分に講じていないという見解を発表しました。

何故有志連合が民間人を巻き添えにする事態になったかということについて、有志連合は「常に作戦行動は慎重であり、今回は自称ISが自分たちで建物を爆撃し、その責めを有志連合に負わせようとした可能性がある」との見解を発表。イラク軍もその見解を支持しています。但し、本当のところはわかりません。

これにはトランプ大統領の思惑も絡んでいるといわれています。とにかく、一刻も早く自称ISを抹殺したい彼は、ターゲットの幅を緩和しています。つまり、多少民間人の犠牲が出ても構わない、という考えのようです。勿論、そんな考えに国際社会が黙っているはずがないのですが、もし有志連合がトランプの意のまま行動に移したとすれば、危険です。

自称ISは民間人を「人間の盾」に利用しています。だからこそ、今まで以上に慎重な作戦行動を取ってほしいものです。

 

==========

 【80年代アメリカで起きた男たちの美意識革命】

70年代には女性が変わり始め、そして80年代には男性が変わり始めた・・・と、アメリカではそうだったらしいです。日本の男性が本格的に肌の手入れをしだしたのは、90年代くらいだったと記憶しているのですが、アメリカではそれより少し早かったことになるのでしょうか??

昔の男性は「美女こそが自分にとっての最高のアクセサリー」で、それ以外に特に外見に気を遣うことはなかったといいます。70年代初頭には、まだヒッピーたちがいたんですからね、彼らは基本的に、肌の手入れよりも何よりも「Love & Peace」でしたし、彼らのファッション哲学の中に肌のお手入れまでは入っていなかったでしょう。しかし、女性が強くなり、女性と対等でいられるために、男性はまず最初に、何故か肌のお手入れから始めました。メンズ・スキンケアのラインナップが出始めたのも、80年代からだったそうです。そして外見的に洗練された男性は、ファッションにエレガンスを求めるようになり、現在に至ります。勿論、さり気なくエレガンスや洗練を感じさせる男性のファッションは素敵です。やりすぎは好きではありませんが。

何故男性がここまで変化したのか!?その理由の一つに、共働きの世帯が増えたので男性が自分で自由に使えるお金が増えたことが挙げられますが、もう一つ、重要な説があります。それは、男女の力学の変化により、魅力的な女性をゲットするには、自分の外見も魅力的でなくてはならない、と男性が気づき始めた、ということです。ああなるほど、と思います。

まぁ私個人は、あまり男女の力学を引き合いには出したくないんですよ。男性は男性らしさを求めればいいし、女性は女性らしさを求めればいい。そして何より、私は外見を殆ど気にしません。私自身が過度なメイクをしないし、髪にも全くお金をかけない主義。私の彼も、美肌になんて興味がない、フツーのおじさんです。

私の場合、外見の魅力は、内側からにじみ出るもの、というありきたりな結論に達してしまいます。ツクリモノの外見にそそられたことは、一度もない。私は男性には、スキンケアにかけるお金があるなら、別のことに使いなさい、と言いたいですね。

 

==========

以上今回は短いですが、Newsweek4.11号でした。

Newsweek 4.4号

今回のNewsweekメイン特集は・・・ついに出た、マリヌ・ルペン!!「フランス 極右の正体」と題したこの特集では、ルペンが何故フランス国民の心を捉えるのかを詳細にレポートしています。私はこの政治家が大嫌いで、自分のフランス人の彼に「フランスは今ルペンがいるから大変だね」と同情したことは何度もあります。彼もまたリベラリストで、ルペンのような極端な政治は大嫌い。人々がもっと寛容であるべきだと唱えるのですが・・・その寛容さのツケが、テロやイスラム教徒の異常な増加に繋がっていると考えるフランス人が多くいるのは事実で、ルペンは彼らの心を巧みに捉えています。

今度のフランス大統領選で彼女が勝つとは到底思えない。しかし、選挙の結果に関係なく、彼女の影響力は選挙後も残るであろうと多くの人は見ています

そういえば、オランダのウィルダース率いる自由党は、選挙で思うように票が伸びずに惨敗したようですね。

オランダ下院議会選挙、極右勢力届かず中道右派の自民党が第一党死守

この結果がフランス大統領選にどう影響するかも興味深いです。追って記事をきちんと読んでいきたいと思います。

 

==========

【アクセル全開のトランプ オバマケアを打ち破れず】

吠えていますね、トランプ氏。このたびオバマ大統領が創設した「オバマケア」を白紙に戻し、彼自身が提示する代替案を議会で通そうとしたところを自身の共和党から反対され、代替案を撤回することになりました

「オバマケア」ってそもそも何? 今さら聞けないアメリカの医療保険制度改革14のQ&A

オバマケア代替法案、トランプ大統領が採決直前に撤回 公約の目玉で大敗北、何が起きたのか

そもそも、代替案は大幅な財政赤字を削減するというのが目玉でした。しかしその代替案を改めて検証してまとめてみると、赤字削減額が当初の発表3,365億ドルから、修正版では1,503億ドルへ縮小することがわかりました。つまり、思うように赤字削減ができないということなのです。赤字削減を最大の目玉にしていた共和党としては、これ以上代替案を押し通すべきではないという結論にならざるを得ません。

オバマケアによって保険加入者が劇的に増えただけではなく、財政を逼迫したことは否めないのでしょう。それでも、トランプが中身のある政策を掲げていないことがこれでまた明らかになってしまった、といわざるをえません。引き続きオバマケアを実施していくというのは、賢明な選択だと思います。

 

==========

【危機に瀕する大河にインドが「人格」を与えた】

崇高な決断だと思います。インドのガンジス河に対し、裁判所は「法的人格と付随する権利、義務、責任を有する生きた存在」であるという判決を下しました。つまり、ガンジス河は法的人格を有する生きた存在であり、保護されるべき対象である、ということです。

インド人にとって、ガンジス河は生活と切り離せない存在であり、また聖なる存在でもあります。人々は川にゴミや汚物を捨て、遺体を「水葬」により流しています。その一方で、インド人はガンジス河の水で体を清めている。不衛生極まりないこのガンジス河を何とかしなければ、と危機感を募らせるのは当然だと思います。むしろ、今まで何一つ対策が講じられなかったのが不思議なくらいです。

しかし、私はガンジス河にゴミを捨てていた人が今後どこにゴミを捨てるようになるのかはわからない。ひょっとしたら、不法投棄などで新たな問題が発生するかもしれません。また、水葬というのは、非常に聖なる儀式であり、ガンジス河で水葬ができない遺体は今後どのような運命を辿るかもわかりません。実は今後の対策についてはまださほど論じられていないので、目先だけの判決で終わらないことを祈ります。

これからどんどん川が浄化され、ガンジス河がきれいな水をたたえるようになれば、どんなに素晴らしいことでしょうか。新たな取り組みが成功することを期待しています。

 

==========

【サイバー強奪の背後に北朝鮮が】

ついに北朝鮮の金欠もここまできたか・・・先日ニューヨークにあるバングラディシュ中央銀行の口座から大金が盗み出されました。その後調査した結果、そのお金が北朝鮮に流入した、という見解が明るみになりました。NSAが公式に認めたわけではなく、あくまでそのようなことを「におわせた」だけ。しかし、ハッカーの痕跡を辿ると、北朝鮮による幾つもの痕跡が確認されたようです。盗まれた金額はおよそ8100万ドル。これは尋常ではありません。

北朝鮮は、核やミサイルの開発に益々闘志を燃やしている一方で、諸外国からは経済制裁を受け、援助は徐々に受けにくくなっています。コストカットの努力をしないくせに「援助しろ」というのは無理な話です。当然北朝鮮が今金銭的に苦しくなっているはずなのです。そして、北朝鮮は後進国であるにも関わらず、自衛手段についてはきわめて洗練されています。だから、怖い。私たちもネットバンクなどを使うときには、本当に注意しなければなりませんね。

 

==========

【ロシア独自の愛国教育は戦いとともに】

迷彩服を着た子供たちの険しい顔立ちが・・・怖い。彼らは「戦争キャンプ」というものに参加しています。ロシア全土から子供たちが集まってくるのですが、参加費は無料。国としては、愛国教育に対する投資目的で子供たちを集めているのでしょう。

このキャンプでは、子供たちがガチで匍匐前進し、銃を扱い、戦争のための技術をくまなく学んでいる様子が見てとれます。時折笑顔を見せる子たち、戦争体験のカリキュラムは、子供が楽しめるようになっているのかも知れない。もしそうであれば、案外この手のキャンプに子供を参加させたい親なんて沢山いるのかも知れません。

日本には徴兵制もないし、軍人になりたかったら、自衛隊になるか、海外で傭兵になるしかありません。でも日本でもかつて軍人の思想にありましたよね。「全てはお国のため」とか、過度な愛国心を胸に秘めないと戦争なんてできない。そしてそれはロシアの同じで、戦争に子供たちをなれさせることが、未来の軍人を作るだけでなく、愛国教育にも繋がっています

2015年、ロシア政府は「ロシア市民愛国教育2016-2020」というものを提示し、今後10年で、愛国心のある若者を8%、軍人を10%増やすとしています。軍人を増やす指標があるのは理解できますが、「愛国心のある若者を8%増やす」というのは・・・どうやって結果を集計するのでしょう?( ̄∇ ̄;)=З 意味がわからないと思いつつ、ロシアという国では、愛国教育がいかに大事なのかを思い知らされます。

私の父方のルーツはロシアなので、ロシアについてはしばしば考えさせられるんですよね。ロシアという国は、高圧的でカリスマ性のあるプーチンがいて、彼は凄く人気が高い。国家元首を信頼できるっていうのはいいことです。しかしその一方で、失業率は高く、愛国教育という名で国から洗脳され、窮屈そうでもあります。きっと思想統制をしないと、ああいう国ではやっていけないのだろうな、と。そういう枠組みの外で暮らしている私は平和で幸せだと思うんですけど、国から洗脳され、戦争を使命だと思う人たちには、平和ボケした私らのことなんて眼中にないでしょう。

国が違うと物事を見る価値観が180度変わってくる。ただ、私は今の視点で世界を見て、戦争で戦い抜くことが大事だと教えられることより、対話で物事を解決していく進歩的な考え方を貫ける国にいられてよかったと思っています。私にとって、軍事大国というのは、やはり脅威です。

 

==========

【SPECIAL REPORT】

4月にいよいよフランスの大統領選があります。その中で、勿論世界中から注目を浴びているのは、国民戦線のマリーヌ・ルペンです。ルペンは父親が国民戦線の創始者で、娘がその地位を磐石なものにしたという印象がありますが、果たしてルペン親子の野望は、どこまで続くのでしょうか?

【「ルペン大統領」誕生の意外な公算】

今までの政治はエリートたちのものでした。確かに、私にもエリートでなければ政治なんてできないだろうという思い込みはあります。しかし今という時代、エリートたちが築き上げてきた社会に辟易した人たちが溢れかえっているような印象です。だから、アメリカで優等生のクリントンではなく暴れん坊のトランプが勝利したとき、手放しで喜んだ人たちが大勢いたという事実も理解できます。勿論、今でも納得してはいないけど、従来の政治にうんざりしている、ということだけは理解できます。

そして、彼ら反エリート主義のホープとして登場したのが、マリーヌ・ルペンだと思うのです。結局エリートのしてきたことで、国の治安は脅かされ、仕事は移民に奪われ、長い低迷期に入ってしまった。だから今までとは全く違うタイプの政治家が必要だとフランス国民の多くは考えているのでしょう。抜本的な改革で、移民を排除し、「フランス・ファースト」に戻ることで自分たちが再び豊かな時代を手にすることができる、という思いがある。ルペンは、彼らの心を充分に掌握しています。

フランス大統領選挙は、アメリカなどと違い、2回投票が行われるそうです。1回目で絶対多数の候補者がいればそこで当選確実、いない場合は上位2名が決戦投票で大統領の座を争います。ですから、圧倒的票数を稼げなくても、まず最初の選挙で上位2枚に入ることが最低条件になります。1回目で2位であっても、2回目の投票で逆転する可能性は充分にあるでしょう。今回の大統領選では恐らく1回目の投票で大統領になれる者はいない。ルペンは大統領選には勝利しないだろうと見られていますが、得票率は40%台に達する見込みです。まぁ、今回の選挙も、アメリカの大統領選挙さながらの大逆転が起こる可能性は本当にあると見るべきです。

実は、マリーヌの父、ジャンマリも、かつて大統領の座を決選投票で争ったことがあります。しかしそれは「たまたま」らしい。政治家として未熟で具体的な政策がなかったため、決戦投票では対立候補のジャック・シラクに大敗しました。マリーヌは父が支持層拡大に積極的ではなかったことを間近で見てきており、彼女自身は積極的に国民に語りかけ、支持層拡大に努めました。また父はただ過激なだけの政治家と見做されていましたが、マリーヌがソフト路線を打ち出したこともあり、支持者が増えた。親子の間にはいつしか大きな溝ができ、今では絶縁状態だといいます。

ただ、彼女にも頑固なところがあり、彼女の掲げる政策が必ずしも国民戦線支持者に支持されているわけではないようです。今がチャンスなのに、何故国民の気持ちを掴む政策を打ち出せずにいるのか?それは、彼女が客観的に政策を詰めることができていない、主観が邪魔をしているのではないかと推測されます。

ルペンファミリーは、かつて爆撃を受けたことがあります。当時の父親が激しい右翼活動家だったことで標的にされたようですが、犯人は捕まっていません。そして、家があっという間に損壊したのを間近で見た彼女と政治活動は、そこから切り離せなくなったといいます。激しいトラウマになるような経験・・・そこを原点にして培われた思考は、簡単には変えられないでしょう。そしてルペンファミリーは、爆撃後に支持者らから提供された邸宅に住み、そこを自宅兼オフィスにしてきました。つまり、ルペン一家は家の中に常に政治を持ち込んでいるような感じです。

ルペン一家は極右だったからか、政府からは何のお見舞いの言葉もなく、ルペンはほかの政治家とは違う扱い方をされた、といいます。ですから、マリーヌにしてみれば、政治に対して憎しみがあり、復讐するために現政権を打倒する、という気持ちもあるのかもしれません。いずれにしても、強い信念が、彼女を突き動かしています。だからこそ、彼女は強い。簡単にくじけないし、彼女の努力は必ず報われるでしょう。大統領選に勝てなくても、彼女の影響力は残る、と見る人が多いのです。彼女のことを称える国民が沢山いるのも事実、彼女の登場で「救われた」と感じる人が沢山いるのも事実です。国民戦線の支持層は非常に安定しているといわれていますが、それはマリーヌの卓越した当の舵取りがあるからでしょう。

しかし、彼女がどれだけもてはやされ、またどれだけ政治に命をかけたとしても、私はやっぱり彼女のやり方ではフランスが復活するとは思えません。世界はグローバル化の波に逆らえないのです。イスラム教徒に対する差別意識が根底にある限り、また過度な右派的思考を変えない限り、外交で失敗するだろうし、そうしたら経済を立て直すこともできなくなります。

彼女の登場は、結局はフランス国家の政治・経済を脅かしているだけのような気がする。4月の第1回投票をまずは注目したいところです。

【反EUでフランスは世界経済のお荷物に】

もしルペンが大統領選で勝ったらフランス経済はどうなるか?またEU経済は?世界はグローバル経済の時代で、その中でフランスがEUを脱退し、「フレグジット」を実行すれば、グローバル経済から取り残されることになるのは必至です。それは、結果的にフランス経済の未来にとって、決していいものではありません。統一通貨ユーロが使えなくなると、フランスの観光客は激減するでしょうし、フランスのグローバル企業は成長しにくくなります。また、フランスの雇用の10%が、EU地域外への輸出によって支えられています。彼らにもしものことがあれば、フランス経済の打撃にもなるでしょう。

そもそも、EUを軽視すべきではないのです。ルペンはEUがフランスの主権を奪っているかのように言いますが、実際にEUは共同体であり、そこから外れれば共同体であることによるメリットは受けられなくなります。それを軽視し、あくまで自国にこだわるのなら、フランスはただただ孤立していくだけです。ともすれば、東欧の片田舎のように、フランスは西ヨーロッパにおける美しい小国に過ぎない、という扱いになってしまいます

冷静に考えると、EU脱退にはあまりメリットがないようなのです。それでも、ルペンは感情的なまでにEUを批判し、国粋主義の原則に従っているように見えます。単なる過激な右翼政治家、に成り下がるのも、そう遠い未来ではないはずです。残念ながら、EUを脱退するメリットは、思った以上に少ないのです。

【ルペンは新しいドゴールなのか】

ドゴール主義というのをご存知でしょうか?

ドゴール主義

ドゴールは生粋の右翼思想の持ち主ですが、第二次大戦後の共和制にあって、もっとも安定した政権を維持しました。ドゴールの時代には、戦後というものがまだ色濃く残っている。そんな中で、「フランスはフランス人のものだ」という主張は、シンプルで誰にでも理解でき、そして国民を納得させる主張だったと思います。

そして、今ルペンが「第二のドゴール」とも言われていますが、確かにその主張内容は酷似していますよそ者=移民、難民を徹底的に排除し、奔放なグローバリストたちを嫌悪する。ルペンは脱EUを目指し、再び「フランスはフランス人のもの」という主張を繰り返していますが、さて、その言葉は本当に世の中を変えるのでしょうか?

時代錯誤だ、というのが結論です。ドゴールの時代と現代とは、何もかもが違うのです。今は、グローバル化がキーワードになっている時代であり、そこから逆流すれば、世界から置いてきぼりにされます。ノスタルジックな政治をやっても、前に進めない。

それでも、ルペンの単純でわかりやすい言葉は、人々の心を捉え続けています。一つ彼女が成功したことは、右翼というイメージをソフトなものにしたことです。右翼はどの国でも過激な活動をする集団であり、現にマリーヌの父、ジャンマリ・ルペン時代には右翼は気の狂った思想とまで言われていました。それが、娘マリーヌから発せられる言葉には、過激な活動家の過激な思想、という印象がない。そして、現存の政治に辟易している人たちが、彼女の言葉に飛びつく。本当に彼女は理想的な形で右翼思想を国民に浸透させたのだと思います。

それでも、世界から取り残されていく危険性はぬぐえない。やはり、彼女のやり方を現代でやるには、限界があるのだと思います。

 

==========

【最低支持率トランプは「知性がある」?】

ここにもう、ポピュリストを国の大統領に選んで後悔している人たちがいます。アメリカ国民です。このたびの調査で、トランプを信頼している人が極めて少ないことがわかりました。

トランプ大統領は・・・

  • 強い人である 66%
  • 知性がある 59%
  • 自分と価値観を共有する 35%
  • 誠実である 35%

政治で最も大切な「自分と価値観を共有する」の項目で35%は、稀に見る低い数字です。皮肉にも個人的な資質、「強い人である」「知性がある」の項目では50%を上回っていますが・・・それでも、これらの数字は、彼がいかに国民に信頼されていないかを示すものだと思います。

ポピュリストを支持し、後悔する・・・これからのヨーロッパでこういうことは頻繁に起こりそうです。既存の政治に辟易している人たちは、そう簡単に今ポピュリストが発する言葉に不信感を持たないと思いますが、何だか時間の問題のような気がします。

 

==========

以上、Newsweek4.4号でした。

Newsweek 3.28号

Newsweek3.28号のメイン特集は、「ミャンマー 語られざる民族浄化」です。「民族浄化」という発想は、まるでナチスドイツのようですよね。しかし実際にミャンマーでは罪もない特定の民族だけを排除しようとしています。そして、世界的英雄であるアウンサン・スーチーが、そんな現状を無視している。許せないことです。何故自ら辛い思いをした彼女が沈黙を守るのか、理解に苦しみます。彼女はミャンマー民主化だけを掲げていて、あとのことに全く興味はない、という感じです。しかし、国民全てを平等に幸せにしようとしないリーダーは、失格だと思います。ロヒンギャの惨状を考えると、スーチーを尊敬していたのに、尊敬できなくなってしまいます。

東南アジアの無国籍少数民族ロヒンギャの悲劇

このようにロヒンギャのことにフォーカスして特集を組んでくれるのは、大変嬉しいことというか、メディアが正しい現実を伝えようとする姿勢は敬意を表するに値します。世界で被害にあっているのは、自称ISに迫害された難民たちだけではないのです。私はこの特集、注意深く読んでいきたいと思います。

 

==========

【「スカーフ禁止はOK」判決の波紋】

先日、フランスとベルギーで、イスラム教のスカーフをしていた女性が裁判を起こしたその判決で、「政治的、宗教的、思想的な意味をもつ物を見える形で身に付ける」ことを禁止する企業において、スカーフ着用で解雇したことは特に問題はないとしました。つまり、スカーフをしていたら解雇してもいい、ということです。そもそも、この女性たちが何故「スカーフ禁止」を社内規定に定める会社に就職したのかわかりませんが、修飾語に規定にそのことが加えられたのかも知れません。しかしいずれにせよ、このような判決が波紋をよぶことは想像に難くないでしょう。

EUは宗教によって人を差別することを禁止しています。ですから、EU圏内で、本来ならスカーフを禁止するような企業があってはならないと思うのです。しかし、多くの企業でムスリム女性のスカーフを禁止している現実があるというのは、悲しいものです。果たしてこれで、社会が平和になるんでしょうかね?極右思考の強く国では、イスラム教徒が冷遇されているのはもう明らかな事実なのですが、それが少しでも改善されない限り、民族分断による治安崩壊は免れないと私は思います。

 

==========

 【英王子2人のキャラが逆転?】

英国王子ブラザーズのウィリアムとヘンリー。この二人は頻繁に比べられ、しばしば「兄は温厚で優秀、弟はやんちゃ」と言われてきました。しかし、スイスでのバカンスの報道が出てから、ウィリアム王子の公務嫌いが露呈し、彼を支持する人が激減したようですね。しかも、このバカンスが、王室の伝統的な公式行事の真っ最中だったから、ウィリアムが批判されるのは当然のことなのかもしれません。一方、ヘンリーは最近公務もよくこなし、いっときに比べて落ち着いた印象です。本当にどこかで兄弟のキャラが逆転してしまったのでしょうか?

ウィリアムには愛する家族がいます。キャサリンは聡明で素晴らしい女性だし、二人の子供にも恵まれた。一方、ヘンリーはまだまだ自分のヴィジョンが見えずに苛々しているのかな、と思っていました。いずれにしても、王族として生まれた者たちの避けられない運命を思うと、どこかでストレスを発散させたいという気持ちはよく理解できます。

私は彼らのことを「王族なんだから模範的であるべき」と言うつもりはありません。勿論、世間がそう求めるのは理解できますが、私だったら王室に生まれ、生涯公務に追われる日々を過ごすなんてうんざりだし、「何故自分は自由じゃないんだろ?」と人生に絶望するかもしれませんから。彼らがひと目を避けて何かに打ち込むことが犯罪でない限り、そっとしておいてあげるべきではないでしょうか。私は少なくとも、王族である二人には同情します。

 

==========

【暴言王もつらいよ?トランプがつかの間の休息】

トランプとその妻、息子がホワイトハウスからフロリダの別荘へ休暇を過ごすために移動。まぁ大統領なんて世界で一番疲れる仕事でしょうから、当然休暇を過ごすのは大事なことです。

ここ最近のトランプは、普段からの暴言に拍車をかけているし、本気で自ら掲げた民族政策を行っている。有識者をあまり信用しないのか、自分の周りを身内やら友人やらで固めており、これではかつての東欧みたいだとつくづく思います。アメリカの大統領がポピュリストなんだから、世界がその風潮に流されてしまうのは当然のことでしょう。しかし、トランプが進める政策の先には、平和な社会も安定した経済もありませんよ。民族同士の諍いはますます激しくなり、失業率も全く改善されることなく、アメリカ人全体の生活の質はおちます。それを全然わかっていない政治家が最近国を牛耳ろうとしている。トランプはその象徴であり、彼がアメリカの大統領であるなんて、今でも本当に残念です。

 

==========

【SOECIAL REPORT:ロヒンギャを襲う21世紀最悪の虐殺】

世界でもっとも虐げられているといわれる、ロヒンギャ。彼らがどれだけ理不尽な扱いをされ、どの社会にも受け入れられないのか、その歴史について改めて知ろうと思います。このロヒンギャ虐待の背景には、様々な問題があります。15世紀~18世紀、ロヒンギャの住むラカイン州には、かつて繁栄したアラカン王国がありました。ところが、ビルマのコンバウン王朝との戦争の末、アラカン王国は崩壊。迫害を恐れてロヒンギャは隣国バングラディシュに逃げ込むようになりました。これが、ロヒンギャの難民の歴史の始まりと言われています。ラカイン州では、かつて仏教徒であるアラカン族とアラカン王国に出稼ぎで移住してきたロヒンギャとは、非常にうまく行っていたといいます。しかし、イギリスがその一体を植民地化してから仏教徒が冷遇され、アラカン族・ロヒンギャの間に軋轢が生じます。

国境が仏教で国民の90%が仏教徒すから、政府も仏教徒を擁護する形でロヒンギャの集落を徹底攻撃しました。おかげで、彼らの村は壊滅状態です。しかし、ミャンマー国内でのロヒンギャに対する差別意識はあまりに強く、その後も自らの土地を追われ続け、どこの国にも受け入れられず、ただロヒンギャというだけで悲惨な運命を辿っています。

1982年、ミャンマー政府は明確に「ミャンマー人」というものを定義した「国籍法」を定めました。その中に、ロヒンギャは入っていなかった、つまり彼らは「ミャンマー人」とは見做されず、国籍もない状態になったのです。彼らの立場は、「バングラディシュからの不法移民」とされています。これは政府が周到に仕組んだ罠で、ロヒンギャ族を丸ごと抹消するためにあの手この手を使っています。


ビルマ:差別的な国籍法、改正すべき

そんな彼らに許されているものは、「NVC」という外国人仮滞在証明書です。

ミャンマー  ロヒンギャ排斥を扇動する怪僧を“1年間の説法禁止”に 事態改善への一歩か? ← ここで「NVC」について少し触れられています

これをもっていれば、彼らは銀行口座を持つことができるし、ミャンマー国内を自由に移動できます。しかし、これを一度手にすれば、彼らは自分たちを外国人だと認めたことになるから、政府としては彼らを掃討する格好の口実となるわけです。つまり、NVCは国家がロヒンギャ排除に向けて仕掛けた罠、なのです。
しかし、たとえ罠だとわかっていても、ロヒンギャは生活のためにNVCを手に入れなくてはなりません。ミャンマー政府が行っていることは、本当にひどい。ひ
どすぎる。人として、みんな醜い。こんなホロコーストが、再び繰り返されることが許されていいわけがありません
幸運にも日本で難民申請に成功し、現在日本で暮らすロヒンギャたちも少なからずいます。この誌面に登場するゾーミントゥットという青年も、そんな難民の一人です。彼は現在、埼玉で会社を営んでおり、それなりに安定した生活を手にしています。しかし、彼だって本当に祖国のことが心配ですから、頻繁に電話しては「NVCを絶対に作るな」と地元民に呼びかけています。彼はまた、ロヒンギャの惨状を訴えるために、定期的に活動をしています。仕事もあるのに、それでも活動せずにはいられないのです。
このような惨状で国連から目をつけられているゆえに、アウンサン・スーチーもようやく思い腰を上げ始めたようです。過激な仏教僧の1年間の説法禁止は、前進したほうだと思います。要するに、過激な仏教徒が言葉巧みにミャンマー国民を炊きつけ、ロヒンギャ迫害に拍車をかけているのです。今後そのような事態が少しでも改善されれば、ロヒンギャにも希望が持てるようになるかもしれません。しかし、まだまだです。ミャンマー政府がロヒンギャに正式に国籍を与えなければ、彼らは迫害され続けます。スーチーは、大半の仏教徒に遠慮して行動を起こしていないと推測されますが、本当の民主主義を貫くなら、彼女が国民を説得すべきなのです。それが彼女に課された義務だと私は思います。
彼女が臆することなくロヒンギャの問題のために立ち上がれば、私は国民がついていくような気がしています。長い道程かもしれないけど、彼女が立ち上がらなければ前に進まない。今まさに、アウンサン・スーチーの良識が問われていると思います。

 

==========

【軍事用カメラと難民のむき出しの生】

これらの写真は、軍事用カメラで撮られたものです。

軍事用カメラは国境を通過する際に申告しなければならないそう。武器として認識されるカメラ・・・特別なカメラのようですが、実際に、熱放射で30.3km先の人体を感知して撮影することが可能です。別名「赤外線サーマルカメラ」ともいうものらしいのですが、夜間の撮影も可能ということで、これらの軍用カメラの技術は、ドローンなどにも応用されています。

これらのカメラを通して私たちに見えるものは、普段の写真撮影のものと全く違います。例えば立ち上がる煙だけを肉眼で確認できても、それ以上のものは見えない。軍事カメラならその周辺の様子、炎に包まれた建物や人々までもが鮮明に映し出せるのです。

ここで撮影されたのは、難民たちの様子です。軍用カメラで撮ると、全く違う印象に見えます。この写真家、リチャード・モスは、最初にシリアの都市アレッポの見える高台にこのカメラを設置し、その後国境審査を何度も経て、難民を撮りつづけました。戦争カメラマンといえば、日本でも有名な方はいますよね。しかし、実際に彼らの仕事は戦っている姿を写すだけではない。そこで苦悩する人々の姿をとらえ、伝えていくこともまた、彼らの大きな仕事の一つです。ですから、これらの写真は、写真家が命がけで撮った作品ともいえます。

難民という言葉は、昨年から今年にかけて、本当に多く使われました。難民にも色々ありますが、戦火を逃れた難民や経済難民のほか、気候の変化により住む土地を追われた難民たちも多くいます。第二次大戦後最大の難民危機です。そして、これだけ危機的状態なのに、私たちの多くは、その現実を全く認識していない。何だか不思議です。

これらの写真が訴えかけるものを私たちは真摯に受け止めるべきです。特殊カメラゆえに人の顔がよりグロテスクに写っているかもしれませんが、それがきっと、普通のカメラでは捉えられない真実の姿なのでしょう。難民たちの生活は恐ろしく過酷で、寝るところも食べるものも、明日ありつけるかどうかわからない状況です。そして、それらが世界のマジョリティーともいえる現状を、私たちは決して忘れてはならないと思います。私も写真が訴えかける惨状を真摯に受け止め、自分には何ができるのか、今一度考えてみたいと思います。

 

==========

【ドイツと欧州を揺るがす要注意人物】

ここで取り上げられている人物は、ドイツAfD党首、フラウケ・ペトリーです。

フラウケ・ペトリー

いわゆる、フランスのルペン、オランダのウィルダースのような存在でしょうか。今の時代を象徴する人物です。ドイツのポピュリスト正当であるAfDがここまで躍進するとは誰も思っていなかったかもしれませんが、これも時代の波ということでしょうか。昨年イギリスがブレグジット宣言し、アメリカでトランプが大統領になったことで、ポピュリストである彼女は「とても勇気付けられた。少なくとも変化を起こすことができるとわかったから。」と述べています。

ドイツは、史上最悪のナショナリスト集団・ナチス党という忌まわしい過去があるがために、今までポピュリスト政策にはどちらかというと消極的でした。ですから、メルケルのように、西型自由民主主義を唱え、EUでの連帯を主張するような政治家が常に政治の中心にいました。しかし、最近のメルケルは叩かれっぱなし。移民政策で寛容な態度を示すことは立派なのに、それによって国民から反感を買っている。

今までドイツには、ナチスの歴史があったために、ナショナリストの受け皿になる政党がなかったといいます。ですから、発足してまだ数年しか経っていないAfDがナショナリストたちを代弁してくれる頼もしい政党として登場し、心の拠り所が見つかったという人も多かったようです。勿論、欧米全体で極右の流れが吹き荒れていますから、それもまた、追い風になったことでしょう。

私がこの記事を読んで思ったのは、今までのどの極右政党党首よりも、主張の内容がわかりやすく、きわめてきわめて現実的だ、ということです。ルペンやウィルダースは、単なる排外主義に見えてしまいますが、例えば「少子化の問題を移民受け入れで解決するのではなく、ドイツ国内の優遇税制や子育て支援で解決していくべきだ」という主張。これだと、私も納得してしまうんです。自国民が何とかしなければ、という気持ちで行動するのは、とても大事なことです。因みに、フランスは大規模な育児支援プログラムを実行することで、出生率挽回に成功しています。確かにそうすれば、少子化問題はある程度解決に導けます。そして、彼女がまた、5人目の子供を妊娠する母親だからこそ、言っていることに説得力があるのでしょう。

ペトリーが何故党首にまで登りつめたのか、それには彼女の人格が大いに関係していると思います。ここでペトリーに話を聞いている記者によれば、自然体で、どちらかというと学者肌に見えるといっています。確かに元々彼女は化学研究所に勤務し、自ら化学繊維の会社を立ち上げた化学者です。だから、政治家らしい傲慢さよりも、物事を論理的に示す姿勢が徹底しているのかもしれません。

私は彼女に極右という印象はあまり抱かないのですが、それでも「イスラム教徒は欧州式生活に順応するとは思えない」という理由で、イスラム教徒を排除することに賛成しています。それは、極端な話だと思うのですが、とにかく今後論理的に攻めてくる彼女に、EUはより警戒しなくてはならなくなるでしょう。

 

==========

【過熱する教育戦争はベビーブーム世代が始めた】

Newsweek83年3月28日号では、過熱する幼児教育についての特集が組まれていました。83年に子供だった人たちは、きっと教育熱心あ親に育てられたのだろうなぁと思います。何しろアメリカでは戦後経済がやっと上向きになり、人々が希望に満ち溢れ、子供により充実した教育をさせようと躍起になっていたのですから。まぁ日本でいう団塊世代の親が、そういう感じか・・・って、ああそうか、私も83年に子供だった人の一人でした(^^;)

日本ではどうだったかなぁと今振り返ると、私の周りにはそんなに教育熱心で習い事を多く子供にさせていた親はいなかったんじゃないかな、と思います。私の親も、特に勉強しろとか習い事しろとか、強くは言わなかったです。まぁ、習い事はしていたけど、「教育熱」というものがあったわけではない。

人は裕福になると、より良い教育を受けさせようとしたり、色んなことができる子供にしようとしたり、ある意味勝手ですね。確かに人には教育は必要だし、教育を受けていない人にはモラルが通じない。しかし、セレブと呼ばれる人になるほど、子供を幼稚園から私立に入れたがったりしているから、小さいうちから受験で子供を縛り付けるなんて、ちょっとかわいそうだと思ったりします。基本的に、子供は放っておいても育つものですから。

日本では、きっと私の世代から幼児教育に熱心な親が現れたんじゃないかって思います。それまでは、とにかくがむしゃらに日本を立て直していて、教育にお金をかけるという発想はあまりなかったと思うんです。しかし、今の親たちは、一体幾ら子供にお金をかけるんだか・・・途方もないです。子供のいない私からすれば、親の熱意って今じゃ本当に私には考えが及ばないほどすごいレベルになっちゃっているんだと思います。

けど、先進国で教育を受ける機会が増え、教育にお金をつぎ込むようになり、それによって人々の幸福度は上がりましたかね??うーん、そこだけは疑問です。

 

==========

以上、Newsweek3.28号でした。

Newsweek 3.21号

Newsweek3.21号の特集は「北朝鮮 新次元の脅威

北朝鮮のリーダー、金正恩君が最近暴れまくっています。とにかく脇を固めている。私はこれって、自信のなさの表れだと思います。ミサイルを用意し、軍備を整えないと自分が危険だと思っているのではないでしょうか?自分の身の上ばかり心配し、疑心暗鬼に陥るから、粛清ばかりしてしまう。身近にいる人たちまで殺し、金王朝でもっとも人殺しを行っています。平気でそういうことをするんじゃなくて、国の崩壊、自分が抹消されることへの恐れが根底にあり、本当は「南北統一」という崇高な目標を掲げるところまで、頭が回らないのではないかと思います。

金日成、金正日、金正恩と、世代が変わるごとに恐怖度が上がってきています。この実情を世界がどう受け止めているのか、そして、北朝鮮はどこへ向かっているのか、記事の中で検証しているのでしょう。私も可能な限り、北朝鮮について知りたいと思います。

 

==========

【セクシー写真批判に「フェミニスト」のワトソンが堂々の反論】

これはエマ・ワトソンが100%正しいと思います。「フェミニスト」として、国連機関の親善大使として活動したりと社会貢献にも積極的な彼女が、とあるファッション雑誌でチラっとヌードになってしまった。そのことに非難が殺到したというのですから、ワケわからないです。非難する人の言い分では「反フェミニスト的だ」というのですが、そもそも「フェミニズム」とは女性が社会で権利を獲得するための運動であり、女性性を否定する運動ではないはずです。男性が男性らしくあるのと同情に、女性が女性らしくすることは、フェミニズムと何も結びつかない。これはワトソンさんも言っていることなんですが、本当にそのとおりです。

女性がセクシーで魅惑的な目つきをしたりすると、それが女性軽視ということになるのか!?そしたら、男性も決して男性らしく、たくましくあってほしくないですね。男女ともに、自分の性に対してもう少し尊敬を覚えるべきだと思います。

私だってフェミニストで男女がいつでもどこでも平等に権利が与えられるべきだと思います。でも、女性らしいファッションも、セクシーさも大いに楽しみます。女性は華やかな生き物ですから、それを楽しまないと損ですからね。

 

==========

【アメリカの分断が生む憎しみと暴力の応酬】

アメリカが壊れかけています。これは、トランプ派と反トランプ派が衝突しているシーンの写真です。今月初め、全米各地で一斉にトランプ支持者の集会が行われたそうですが、そこに反トランプ派の人たちが集まって暴動になり、逮捕者やけが人が出たそうです。かつてのアメリカで、大統領を巡ってこんなに深刻に国民が対立しあうことはあったでしょうか?しかも、大統領は就任してまだ2ヶ月だし、そもそも就任式の時から反トランプ派は活動を起こしていました。このような分断がこれからも続くと、銃規制以前に、国民全体に、「憎悪」という概念が定着してしまう。そしたら、暴動なんて日常茶飯事になるでしょう。

勿論、その流れを止めようという動きはある。セレブたちが立ち上がり、人々は人種を超えて愛し合うべきだと訴えています。アメリカ人は、民主主義が危うくなればなるほど、強くなるはずです。国の存在意義を守るために、戦うはずです。私は、そうした民衆の力で、何とか民族間の憎悪バトルを食い止めてほしいと願っています。

 

==========

【エルドアンがドイツに暴言を吐いた理由】

先日、ドイツのトルコ系住民の政治集会が行われ、それにエルドアンが出席する予定でした。ところが、ドイツ政府は集会の開催そのものを許可しませんでした。治安上の理由ということですが、まぁこれは反ドイツ政府の集会ではなく、あくまでトルコ国内で行われる選挙に関する集会だったので、ドイツ政府がそこまで敏感に反応し、移民感情を逆撫でることはなかったような気がします。

しかし、エルドアンの怒りと暴言は極端でした。「ドイツはナチス時代と全然変わっていない」というのです。しかし、これはちょっと違うんじゃないか?というのが世間の反応です。私もそう思います。エルドアン自身が、昨年のクーデター未遂の後、多くのジャーナリストや民間人を投獄していますからね。独裁的で民衆を犠牲にするのは、むしろエルドアンのやり方そのものなんです。エルドアンのほうが、どちらかというとナチスのように見えます。

ドイツ政府はこの暴言に対して「馬鹿馬鹿しい」と答えているようですが、本当にその通りです。ただ、移民問題に対してもっと慎重であれば、集会の不許可ということにはならなかったような気がします

 

==========

【ヨーロッパ移民問題の焦点はイスラム教徒からアフリカ人へ】

今、ヨーロッパの移民の傾向が変わりつつあるようです。勿論、今尚中東からの移民により国の財政を圧迫され、ヨーロッパ各国の政府は頭を悩ませています。中東からの移民はいわゆる「難民」で、国が戦場になり、住む土地を奪われて、やむを得ず国を出る人たちです。しかし、アフリカ系は違う。彼らはどちらかというと、「経済難民」の色が強いのです。

これらの違いは、戦争があるかないかに左右されます。多くのシリア人やイラク人は、国が戦争をやめれば、祖国へ帰っていくでしょう。彼らは祖国を離れたくなかったからです。しかし、アフリカは経済的に困窮しているので、戦争がなくても、その場にいるだけでは食べていくことができなくなるのです。主にサハラ砂漠以南の移民が今後も増え続けるだろうといわれています。

勿論、今尚、イスラム系移民が中東から押し寄せることも問題になっています。移民に対して寛容な政策を続けるドイツのメルケル首相は今猛烈な非難にさらされていますし、オランダでも極右のウィルダースが勢いづいています。国が分断される危機です。それを考えると、アフリカ系移民が余計な民族紛争に巻き込まれる危険があるので、ちょっとかわいそうですね。

引き続き移民問題がどうなっていくか、見守るのみです。

 

==========

【鮮明に切り取る戦後ソウルの世相】

韓国の写真特集が掲載されていて、ちょっと意外だったので、ここでご紹介。朝鮮戦争後のソウルを撮り続けた写真家ハン・ヨンスの作品です。その写真は、どれもノスタルジックな気分にさせるものばかりです。モノクロのせいもあるでしょうが、戦後の韓国が、決して幸せな瞬間ばかりではなかったということを印象付けています。

韓国は経済大国?先進国?という議論がたまにされているのではないかと思います。私にとって韓国は兄弟のような国で、どちらが優位というのはありません。共通の文化を持ち、類似した言語を話す私たちは、容姿もそっくり。同じアジアにルーツを持つ民族同士、もっと仲良くしていきたいと思っています。しかし、私の会社の同僚が「韓国って先進国じゃないですよね?」と言っていました。つまり、私の認識、韓国は先進国というのは単なる私の認識に留まっていて、世間では韓国はまだまだこれから、という印象もあるようなのです。

韓国がいまいち先進国の仲間入りを果たせていない、というのは、結構多くのジャーナリストが言うことです。では何故そういわれてしまうのか?その理由の一つが、南北に民族が分断された、悲しい歴史だと思います。

そんな憂いが、60年代の写真には収められているのだと思いますが、70年代、80年代と時代が進むにつれ、韓国は目覚しく発展していきました。80年代には、まだ海外に出稼ぎ労働者として働きに出ていた人も多かったようですが、少なくとも私が初めて韓国を訪れた90年代には、完璧な近代国家になっていたように思います。繁華街は若者で溢れていたし、日本の都心に似た光景が多く見られたと記憶しています。

でも、韓国は今も尚、必死でもがいている印象ですね。60年代の写真の中には、まだ発展しきれず、何もない韓国の様子が写っています。あれから韓国の人たちは、物質的に満たされるようになったはずなのに、精神的にはどこかで止まってしまっているような、そんな印象です。人々が洗練しきっていない。財閥がいまだに幅をきかせ、政治は汚職でまみれている。無理やり競争社会を強いられ、平和に暮らしていく穏やかな時間を持てない。悲しいかな、韓国は今もなお何かに苦しんでいます

そういう韓国の哀しみの一端が、写真で見て取れるような気がします。中東や欧州の写真が多かった中、韓国のこのような写真は、非常に貴重です。

 

==========

【北ミサイル 異次元の脅威】

北朝鮮が発射するミサイルは、結局何のためのものなのでしょうか?

北朝鮮 核ミサイルの脅威

結局自衛手段として、核ミサイルなどを開発せざるを得ない状況にあるわけですね。そして、無能な正恩君はとにかく周りにいる者を粛清しまくり、恐怖だけで人民を支配しようとしている。各メディアは正恩の戦略を読み解こうと必死になっていますが、具体的な戦略なんてないと思う。今年になり、弾道ミサイル発射実験を70回、核ミサイル発射実験を3回もしており、この実験の数は本当に驚異的です。更に、義兄の金正男を殺害した方法もVXガスで、現地人を雇って利用するという新しい暗殺のスタイルに出ました。正恩の周りには次々に殺傷能力の高い武器や化学物質が集められており、またミサイル開発だけには決してお金を惜しまない。それだけ、北朝鮮が危機的状況なんだということを思い知らされます。私たち日本人ができることは、強固な自衛基盤を作ること。北朝鮮のミサイルのレベルは、確実に上がってきているといわれているので、それに対抗しうるだけの自衛手段を持っていなければなりません

正恩は恐怖や猜疑心に苛まれ、それ故暴君に成り果てている。そして、ここまで世界に対してミサイルの脅威を見せ付けるということは、ある意味捨て身であると推測されます。がむしゃらというか、無我夢中というか、彼のストレスが、国をより危険な立場に追いやっているような気がします。

北朝鮮に対する制裁、対応は、韓国・日本・アメリカ・そして中国がそれぞれ慎重に行っています。結局、ミサイルを発射したあと、各国が一時的に北朝鮮に物資支援などの停止をして制裁を加えるのですが、その制裁は永続的なものではないので、北朝鮮はすぐにまたミサイルの実験に入ってしまいます。特に、正恩体制になってから、その傾向が顕著になりました。私たちは核抑止をもっともっと充分に行い、日米韓、そして中国が対北朝鮮政策を充分に話し合い、今までのようなわけにはいかないという共通の認識を再確認すべきだと思います。

融和路線というのは、本当に成功するのでしょうか?北朝鮮との和平の道を探る・・・私は、不可能だと思います。金日成も正日も、各国との関係改善はできませんでした。その上、政治経験が浅く、感情の赴くままに粛清ばかりしている正恩が、和平交渉に応じるものでしょうか?今までのようには行かないのです。日成も正日も、それなりに政治経験を積んでから国家元首になりました。正恩には、どうしても政治家としての才能が見出せない。だから、北朝鮮は、いっそのこと一度崩壊してしまったほうがいいような気がするんです。

それでも、朝鮮半島の人たちは、決してそれを望むことはない。彼らは南北統一を目指しているから。ただ、今は現実的に、東西ドイツが再統合されたように、南北朝鮮がうまく統一されることはないように思います。とにかく、周辺諸国が協議し、対北朝鮮問題の方針を明確に変えていかないと・・・。

【北の外交オンチに「友好国」も辟易】

辟易・・・やばっ、私が最近よく仕事で感じていることだ・・・とそれは置いておいて、北の外交オンチは今に始まったことではありません。そもそも、北の外交官というのは、みんな国家元首の傀儡ですから、外交上手・下手の問題ではないのです。

そもそも、マレーシア当局の捜査に非協力的だった北朝鮮への報復措置として、外交官を国外追放にしたのですが、何故かそれに対して北朝鮮が報復措置を取り、北にいるマレーシア人の出国拒否の措置を取りました。これは「外交関係に関するウィーン条約」に違反しているとのことです。但し、北朝鮮が、国際ルールや条約を守ったことは、今だかつてありませんが・・・。

ここには、北朝鮮が「普通の国として扱われることが重要」と書かれています。それは確かにそうです。例えば、北朝鮮とマレーシアは、ビザなしで渡航可能というきわめて稀な友好関係を結んでいました。そのようにして、どこかの国と普通に友好関係を築き、世界での役割を果たしているとアピールできれば、北朝鮮だけに特別な視線が向くことはなくなります。ところが、世界で孤立を深める北朝鮮が友好国に対して侮辱的な行為を行えば、当然その友好国は制裁をせざるを得ないし、友好関係も崩れます。そのようにして孤立していくことが、北朝鮮にとっていいわけがないのです。

それが、正恩君には全然わかっていない。世界中がアナタを脅威だと見做すのにはそれなりの理由があり、常に強気に出ることだけを繰り返しているから、どんどん孤立していくのです。マレーシアだって、確かに辟易してしまうでしょうね。

 

==========

【独メディアの良識に挑戦状】

昨年10月、ドイツ人の少女が南西部の都市フライブルクでレイプされ、殺害されました。その後容疑者として浮かんだのは、17歳のアフガニスタン出身の少年です。この少年は、ナント前科があり、ギリシャで殺人未遂事件を起こして2年間服役、その後難民に紛れてドイツにやってきて、ドイツでまた犯罪を犯したというのです。

女子医学生殺害容疑でアフガニスタン人少年を逮捕、ドイツ

また2015年のクリスマスには、ケルン周辺で多くの女性が暴徒化した難民集団によって性的暴行及び略奪などの被害を受け、被害の届出がされていました。

ケルン大晦日集団性暴行事件

これらのニュースをドイツのメディアはすぐさま報じたわけではありません。きちんと事実関係を確認して、初めてニュースにするのが本来の手順だからです。しかし、これらの事件が起きたときすぐに報道されなかったことについて、国民から怒りの声が上がっています。

そもそも、ドイツのメディアは自由民主主義の価値観を守るという職業倫理に基づいて行動してきました。ただ国民を刺激するだけの報道ではなく、もっと民主主義的な立場に立ち、きちんと事実のみを伝える報道をしてきました。それがドイツメディアの良識というもの、職業倫理を重んじるジャーナリストの行動はとてもよく理解できます。

しかし、極右が台頭してきた今、難民による犯罪は誰もが注目するところであり、彼らの犯罪についての報道が遅れれば、メディアが何かを隠していると勘ぐられてしまい、信用をなくしてしまうような状況なのだそうです。

そして、極右にとって追い風となるのが、米オンラインニュースサイト「ブライドバート」のドイツ参入です。これにより、旧来のニュースネタに辟易していたドイツ国民が右派的感情を煽られる可能性があります。ドイツ国民は、ブライドバートを歓迎する雰囲気です。この事実を、私はどう受け止めたらいいのかわかりません。

そもそも、メディアは中立であるべき、と私は思っていますから。メディアが右派の都合のいいことだけを流し始めたら、国民感情は大いに揺さぶられ、正しい判断を待つことなく右派的思考になびいていきます。特定の人に都合のいい記事ばかりを流したらいけないのです。殺人のニュースだって、元々殺人事件のニュースそのものがドイツでは少ないそうですが、それならば、アフガニスタンの少年のニュースが省略され気味だったのも普通です。メディアは国民の極端な感情の起伏に惑わされるのではなく、また国民に都合のいいニュースだけを流すのではなく、幅広く事実を伝えていくべきなのです。その原則が失われたら、民主主義も終わりだと思います。そうなってほしくないというのが、私の願いです。メディアは中立性を守るべきです。

 

==========

3.21号は以上です。

 

 

Newsweek 3.14号

Newsweek3月13日号は、ポピュリストの特集です。

ポピュリズムとは

そう、「ポピュリスト」は昨今の世界情勢において、大きなキーワードになっていますよね。だから、この特集はなくてはならなかったと思います。私自身、彼らの政治姿勢に全く共感しないし、彼らが世界に更なる混乱を招くものと思っています。現に今「Mr. ポピュリスト」のトランプは米国内からも厳しい批判に晒されていますよね。そして怖いのは、ヨーロッパには非常に強力なポピュリストが沢山いるということです。フランスのルペンもそうですが、オランダのウィルダースも何かと話題をふりまいています。

彼らは本当に自分たちのやり方で未来を形成していけると信じているのでしょうか?大いに疑問なのですが、まずは個人個人にスポットを当てていきたいなぁと思います。私がニュースなどで知っているのは、今挙げたルペンとウィルダースくらいなもんで、そのほかにどんな人たちがいるのか、よく知りません。まずは彼らを知るところから始めようかな、と思います。

 

==========

【検証・世界のポピュリスト】

ここにポピュリストたちの図があります。

私が真っ先に思い浮かぶルペンとウィルダースは、極右の代表。彼らは国ではとてつもなく人気が高いのが凄く気になりますね。彼らは国民感情に寄り添うと謳い、人気を得ています。しかし、そのことが結果的に民族同士を分断しているので、彼らは間違いなくアンチ平和主義だと思います。

極右とは距離を置きつつ、過激な発言で国民の愛国心にひたすら訴えかける中道~右派。ここには、トルコのエルドアンやイタリアの元コメディアンなどが入ります。左派、つまり急進的な改革者を自称するものたちの代表は、私にとってはフィリピンのドゥテルテ大統領ですね。そのほか、エクアドルのレニン・モレノ氏なども人気が高いようですが、現代の傾向から見ると、極右系ポピュリストが世界の常識に変革を起こしていると思われます。

極右政党は、現在のところ、どの国でも野党です。しかし、この形成がどこかの国で逆転するかもしれません。オランダなんか、危ないような気がしますし、この間は危うく極右政党による与党が誕生しそうになりました。あ~怖い。今年は極右の人たちにとっては1つの節目の年になるだろうといわれていますが、さて、実際にはどんな年になるのでしょうか?

フランス マリーヌ・ルペン

親子二代で「国民戦線」を牽引。この記事によると、父のジャンマリ・ルペンもかつて大統領候補にまでなったことがあるそうですが、国民が極右大統領の誕生を恐れてジャック・シラクを選択。結局父ルペンは惨敗して党首の座を娘に譲りましたが、その娘もまた、大躍進を続けています。

ただ、彼女が4月の大統領選で勝つ見込みはないというのが、大筋です。それでも、油断はできません。私たちの多くは、11月7日まで、アメリカの大統領にはヒラリー・クリントンがなると信じていたわけですから。結果が予想から大幅にずれることは考えられます。

彼女はブレグジットを選択したイギリスのように、フランスも自国の利益を守るためにはEUから抜けるべきだと主張しています。それに、恐らく排他主義的政策も掲げているのでしょうね。ですから、国民にはまた慎重に考えてほしいです。今のアメリカが決していい方向には向かっていないのは明白だし、極右系を大統領に据えたらとんでもないことになる、と、きちんと自覚して投票してほしいです。全ては4月以降に明らかになるでしょう。

レジェップ・タイップ・エルドアン

「女性と男性を平等の地位に置くことは、自然の摂理に反する」と主張するエルドアン。これって、トランプと同じですよね。また、大のマスコミ嫌いも同じです。既存のメディアは自分たちの姿を歪曲して伝えていると信じきっており、エルドアンは自分を批判する新聞各社、テレビ局など130社を閉鎖に追い込みました。トランプも似たようなもので、政権に批判的なメディアを締め出しています。

エルドアンとトランプの最大の類似点は、「国家の復古」です。古き良きトルコorアメリカを取り戻そうじゃないか、というのが彼らの主張。因みに、ソ連復活を掲げているかのようなプーチンも、似ているような気がします。エルドアンはオスマン帝国時代の世界を圧倒した強さを再び取り戻したいと思っているようです。しかし、今はいち帝国だけが世界をリードするわけではない。それでも、強かった過去に未練があり、その時代に戻ろうとする人たちがいて、エルドアンはその代表なのではないかと思います。

オランダ・イギリス・ドイツ

ヘールト・ウィルダース

ナイジェル・ファラージュ

AfD

オランダ自由党のウィルダースは今では世界的に知名度を上げていますが、ブレグジット賛成派でイギリス独立党、ナイジェル・ファラージュ党首は、93年からEU脱退を目指しており、今やっと脚光を浴びています。しかし、彼は「目標を達成した」として、7月に党首を辞任しています。これから頑張らなきゃいけないのに、何を考えているんだか、わかりません。

ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)は、2013年に反EUを掲げて結党されました。きっかけはギリシャ危機です。恐らく、ギリシャをEU全体が救済していかなくてはならないという論理、それと中東からの難民をEU全体で救済していかなくてはならない、という空気、こういった「連帯責任」を常に取らされることに、辟易したのでしょう

こういった反EUを掲げる国が目立つようになったのは、「アンタもEUなんだから」と押し付けられることに嫌気が差したからだと思います。

イタリア・スペイン・ギリシャ

五つ星運動

ポデモス

SYRIZA

こちらは左派系ポピュリストの皆様です。イタリアのコメディアン、ベッペ・グリッロはポピュリズムの観点から現存する政治家たちを常に攻撃。コメディアンとして活躍していたものの、やがて政治色の強い発言をするようになったことから、イタリアの放送協会から追放されました。しかし、彼は元からの熱心な活動家気質があったため、ここへ来て「五つ星運動」を結党。今イタリアは深刻な経済危機に陥っていますが、だからこそ政府を徹底的に攻撃し、いかなる政党とも連立を組まないという姿勢が共感をもたれているのだと思います。

スペインのポデモスは、財政の撤廃や福祉の充実、貧困家庭への手厚い保護など、左派的政策で人気急上昇中です。南ヨーロッパは特に経済状態が深刻だから、現政府を徹底攻撃し、国民に寄り添う姿を見せる左派に惹かれてしまうのでしょうね。それはギリシャのSYRIZAも同じだと思います。特にギリシャは経済破綻をし、若者の失業率は50%を越え、国民の中に不満が溜まりすぎた。そこへ、自分たちの不満を明確に言葉にしてくれる人が現れた、それだけで、救われた気持ちになったことでしょう。そんな中でSYRIZAは第一党になったのですが、現在は不振なよう。この先巻き返しが期待できるのかどうかは不明です。

オーストリア・ポーランド・ハンガリー

オーストリア自由党

ポーランド 法と正義

ハンガリー フィデス・ハンガリー市民連盟

中欧・東欧では、極右政党が躍進しているように思います。オーストリア自由党党首、ノルベルト・ホーファーは、その代表でありながら、大統領代行を務めたことがあり、先の大統領選では接戦の末敗れたものの、オーストリア国民に力強い印象を植え付けました。

ポーランドの「法と正義」は、厳密には極右ではありません。しかし、国民の愛国心に訴える、ナショナリズム色の濃い政党のようで、しばしば「ポピュリズム政党」とも評されているそうです。女性首相であるベアタ・シドゥウォがそのスポークスパーソンですが、実際には元首相のヤロスワフ・カチンスキが党を牽引しているといわれています。彼らのやり方は強引で、報道の自由を制限するなど、まるで社会主義時代に逆戻りしたかのようです。当然内外から批判が相次いでいます。しかし、EUはこの政党を重視しているそう。

ハンガリーでは、フィデス・ハンガリー同盟は、オルバン・ビクトル首相が牽引する右派政党です。彼らの国では難民が殺到したことにより混乱が起こり、首相が難民排斥的な政策を次々に打ち出しました。それが世界でどう見られようとも、ハンガリーの人たちにとっては好ましかったのかもしれません。今後も力をつけてくると思われます。ただ、特にEU脱退などは唱えていないようです。

スウェーデン・フィンランド・デンマーク

スウェーデン民主党

真正フィン人党

デンマーク国民党

北欧といえば、福祉の充実や寛容な難民への姿勢などから、しばしば「世界で最も理想的な国々」とも言われてきました。しかし、彼らの経済にも破綻の兆しが見えてきており、今決して穏やかとはいえない状況です。スウェーデンの民主党や真正フィン人党は極右職の強い政党であり、デンマーク国民党も、与党ではないにしても、最近は力をつけてきている右派政党です。「移民反対」がキーワードになることが多く、もうこれ以上、寛容な気持ちで移民を受け入れ続けられなくなっている、ということがはっきりと見て取れます。難民危機とはよく言われますが、北欧までも極右政党が人気を得るようになっているのですから、中東から欧州を目指す者たちにとっては、まさに致命的です。

南米・韓国・フィリピン

南米は、コロンビアで麻薬戦争が終結するなど明るいニュースもありつつ、基本的にはまだ発展しきっていないのが現状。そして、現体制を見てみると、左派政権が中心となり、反米思想を打ち出しているのが特徴。いわゆる「ピンクの潮流」という、完璧に共産主義(赤)に染まりきらずとも、緩やかな社会主義(ピンク)を目指そうという流れが主流です。南米各国は、苛烈な資本主義に辟易しているんでしょうね。

韓国では、先日朴槿恵大統領の罷免が決定しました。これを受けて次に誰が大統領になるか、注目が集まりますが、そんな中でひと際異彩を放っていると評判の政治家がいます。李在明氏。今流行りの人気取りスタイルかもしれませんが、彼もまた過激な発言で注目され、国民の心を掴んでいます。次期大統領は彼なのではないか、というもっぱらの噂です。

フィリピンでは、麻薬と果敢に戦うドゥテルテが今も人気が高いです。私のフィリピン人のマッサージ師さんが「彼のやっていることは、フィリピンにとって必要なこと」と言っていますから、彼の支持率の高さが伺えます。しかし、彼は「フィリピンのトランプ」ではありません。彼は宗教の融和を目指しているところがあり、決して排他主義ではないのです。但し、ここでは「過激な管理主義者」と表現されています。いずれにしても、左派政治家によく見られる傾向ですね。

 

==========

【ポピュリズムを正しく理解せよ】

さて、再び立ち返りますと、ポピュリズムってそもそも何なのでしょうか?まあざっくりと、大衆からの人気取りに専念しているようなイメージがありますが、過激な右派及び差はというイメージもあります

しかし一ついえるのは、私たちは決してポピュリストの言うことを全て鵜呑みにしてはいけないということです。ポピュリストと位置づけられている人たちは、結局エリート主義、エリート層の政策にはあれこれいちゃもんをつけたがります。しかし、彼らの全ての政策が間違っているわけではなく、どの政策も、国民に受け入れられる可能性、否定される可能性があるのです。「ポピュリスト」とその他エリート層という短絡的なわけ方は当然間違っています。

そしてもう一つ、彼らのナショナリズムの中に、国民というのはどのように定義づけられているのかが曖昧です。排他思想で一つの国に一つの民族、という文句を掲げるなら、例えばフランス人は誰がフランス人で誰がその他なのでしょう?アメリカなんてもっと複雑です。「偉大なアメリカを再び」と語りますが、その偉大なアメリカには、白人しか含まれないのでしょうか?日系アメリカ人は再び偉大なアメリカにすることに、一切貢献できないのでしょうか?その辺のところが非常に曖昧だし、気分でどの民族を排斥するのかが決まっているようにすら思えます。

この誌面でよく「本物の人民」という言葉が使われています。それでは、「本当の人民」をどう定義づけるのか、それも疑問です。これは、ポピュリストが生み出した言葉だそうで、「本物の人民」という考え方を受け入れない人は、その国にとって必要ではない、と見做されるそうです。わけわかりませんね・・・私なんて国籍が日本で、生まれも育ちも日本ですが、強烈に日本人であるアイデンティティを感じているわけでもない、でも日本人なんです。こういう中途半端な考え方は、ポピュリストたちは許せないでしょうね。日本人なら日本人の未来を誰よりも考える政治家を支持すべきだし、その考え方に反するものを徹底的に糾弾せよ、というのです。本当におかしい。

ポピュリストの言うことは、過激だけど刺激的で未来を明るく演出しているようにすら見えてくるのだと思います。既成の政治に辟易した人たちが、新しい価値観を必要としている。だから、ポピュリストが、愛国心を振りかざしてあちこちで登場しているのだと思います。しかし、そうすれば世界は後退していくでしょう。そのリスクが予想以上に高いということを、私たちは理解していないといけません。

 

==========

【ヘイトクライムの多発が難民を脅かす】

ポピュリストは私たちを分断しようと躍起になっていますが、その結果がコレです。彼らは人々の憎悪をあおり、犯罪に駆り立てています。

ドイツ当局の発表では、昨年難民の住む避難所や収容所などをターゲットにした犯罪は3,500件も発生したそうです。中東からやっとの思いでたどり着いたドイツで、今度は犯罪被害者になってしまっている。それもこれも、極右がドイツ国民の憎悪を煽るからです。メルケル首相は人道的見地から、難民を積極的に受け入れてきました。しかし、それがタダのきれいごとに見えてきた、それくらいドイツの財政難が深刻な状態なのでしょう。

難民危機のピークは2015年夏だといわれていますが、その頃ネオナチの地方議員が難民避難所に放火をし、8年の実刑を食らいました。この手の犯罪は今も繰り返されているし、極右の活動は国の治安を悪くするに他ならないと私は思います。

 

==========

以上、今回はポピュリズムにのみ焦点を当てました。

Newsweek 3.7号

Newsweek3月7日号の特集は、「習近平vsトランプ」です。何か・・・あまり興味が沸く内容ではありませんね。私は中国に興味がないし、トランプの二転三転する言動には辟易しているし、米中の貿易戦争がいかに日本に影響を与えようとも、本当にどうでもいいです。

それよりも私が興味があるのは、もう一つ大きく特集が組まれている、北朝鮮のことです。因みに、ニューカレドニアにいるフランス人の彼は、金正男氏が暗殺され、二人の女性が逮捕された件を全く知りませんでした。この事件が大々的に報じられたのは、アジアだけだったみたいですね。私にとっては、北朝鮮は興味深い国であり、心から心配する国でもあります。私は今回むしろ、北朝鮮、金正恩について書かれている記事をきちんとよみたいと思います。

 

==========

【Features and Analysis 「最後の勝利」へ北朝鮮が突き進む】

本題に入る前に、面白いブログを見つけました。世界100カ国以上を訪問している、若いバックパッカーの女性のブログです。

世界のなんでやねん!

この女性が書いた、北朝鮮唯一の航空会社、高麗航空体験の記事が凄く面白かったです。私もまじめに北朝鮮に観光に行ってこようかな、と思ってしまいました。

というのは置いといて・・・・改めて、北朝鮮の近況です。最近の金正恩は色々と多忙を極め、そして世界から非難されてばかりでしたね。2月12日にはミサイル発射実験を行い、そしてその直後、彼の兄、金正男が暗殺される事件が起きました。これは100%北朝鮮が仕組んだことだと認識しておりますが、そんな世界の認識はどこを吹く風といったところなのでしょう。ストレス太りし、世界から益々孤立を深める金正恩は、この先一体どこへ向かうのか、気になります。

ここでクローズアップされているのは、対中国、対米国、そして対韓国との関係です。まず、対米と対韓に関していえば、相当めちゃくちゃなことになっています。というのも、アメリカも韓国も、今とても不安定な状態だからです。韓国では朴槿恵の弾劾裁判、更に大統領選挙を控えて国は落ち着かない状況だし、アメリカはトランプが大統領になってから、国が分断される危機に何度も直面しています

そんな中、私たちは北朝鮮と接するに当たり何に注意すべきなのか、ここではそれが明確に書かれています。それは、彼らが建国宣言をした1945年以降、変わらぬスローガンを掲げているということ。つまり、北主導による朝鮮半島再統一を目指している、ということです。金正恩がそれをどれだけ真摯に父上から引き継いだかはわかりませんが、彼としても、北朝鮮が主導しなければならないという強い意識はあると思います。南が主導では、彼もおしまいですから。

そして、外交も自国の利益に最大限に活用していきたいと願っていますが、彼らがミサイル実験を強行したことで中国側が激怒し、制裁措置として年内石炭の北朝鮮からの輸入を停止しましたから、一筋縄ではいかないことが身に沁みてわかってことでしょう。正恩がどれだけ外交をうまくやろうとしているのかはわかりません。いや、自身のプライドを守るためなら、なりふり構わずという印象です。しかし、そういう君主がいる国家が実在するということを私たちは無視してはなりません。そのような国にはどんな常識も通用しないのですから、逆に怖い。北朝鮮は脅威と見做されるべきなのです。

金正男暗殺についてはどうか?北朝鮮は、どのような理由で正男を暗殺したのか?それは本当に気になるところですが、前にも触れたとおり、北にとって正男そのものは脅威ではなかったものと思われます。ただ、脱北者の中には、正男をリーダーとして政治活動を行いたいと思うグループが少なからずいるわけで、金日成の直系である正男がクローズアップされる、祭り上げられることは致し方なかったと思います。つまり、正男自身ではなく、正男を支援しようとしたグループが存在したという理由で、正男は抹殺されたのではないかと思われます。

それだけ、正恩は必死です。以前何かの記事で、大韓航空機爆破事件を起こした金賢姫が、「身内を粛清するのは異常事態だ」と言っていました。確かに最近北朝鮮は粛清の嵐と呼ぶに相応しい状況です。そのことをどんな学者がどのように分析しようとも、私たちにとって彼が恐ろしい存在であることには変わりありません。

欧米人がかつて「北朝鮮のリーダーはミサイルというおもちゃで気を引こうとしているだけ」と茶化していましたが、本当にそれは終わりにすべきです。正恩は確実に追い詰められている、というのが私の印象ですから、逆に何をするかわかりません。また、南北が分断されてから、朝鮮半島には様々な感情が入り混じり、統一に向けて何事も思うように進まなくなっていますから、朝鮮の人たちのストレスはかなりのものと思われます。

私はやっぱり、シンプルに、韓国主導で南北朝鮮が統一されるのが望ましいと思うのですが・・・現在の韓国を考えると、それも難しいところです。とにかく、この北朝鮮の混乱は、暫く続くと思われますね。

 

==========

【優等生イバンカを襲う大逆風】

暴言失言が止まらず、政治家として本当に大丈夫なのか?とみんなが口を揃えるトランプ氏。その愛娘で実業家のイバンカが、今攻撃にさらされています。そもそも、大手デパートがイバンカブランドを撤退させると決めたことに関して、父トランプが過剰反応。「娘は不当に扱われている」とツイートしましたよね。しかし、これはあまりに子供じみているし、イバンカだってビジネスが常にうまくいくとは限らないことくらい、わかっていることでしょう。

更に、カナダのトゥルドー首相が訪米した際、父トランプと娘イバンカと3人で記念撮影したのですが、彼女が中央で、大統領執務室で大統領のイスに座って笑顔を見せていたことで、またバッシングの嵐。私もこれは擁護できないと思いました。

父親は明らかに人種差別をし、男女差別もしています。そのことを、身内であっても強く非難すべきなんです。父親の言動が様々な反発を招いていることくらい娘の彼女でもわかるはずなのに、ひたすら父親を擁護する。そういう姿勢がアメリカ国民にとって許せないのでしょうが、確かに娘であっても、父に厳しく発言すべき

イバンカが変に注目されてしまうのは、勿論彼女が類稀な美貌の持ち主で、ビジネスセンスがあり、成功を手にしているから、というだけではありません。今はまだ彼女の中で、大統領の娘という自覚が育まれていないのではないかと思います。

 

==========

【強制退去を命じたトランプも先住民が放った怒りの炎】

アメリカで、また強制退去の指令が出ました。といっても、不法移民の取り締まりなどではなく、新設される公共施設の建設に反対する住人たちに対する立ち退き命令です。

地元環境を守るため、新しく建設される予定のダコタ・アクセス・パイプラインの建設を取りやめるよう、抗議行動を起こした地元のスー族。彼らは建設予定地をひたすら占拠し続けましたが、強制退去を迫られています。

私はこの抗議行動を、人種差別問題と混同してはならないと思います。トランプの出す大統領令なんて、所詮人種差別なんでしょ、と私も最初は短絡的に考えました。しかし、記事を読むと、これは白人にも黒人にも起こりうる問題です。環境破壊を防ぐために地元住人が抗議行動を起こすことは、よくあることでしょう。そして、地元スー族の人たちが、強制退去令をどう思っているのか、気になります。彼らが先住民だから差別されている、というのとは、別問題だと思うから、一度冷静になってほしいと思います。

ただ、「トランプの指令だからロクなもんじゃない」ってなりがちになってしまいますね。明らかに彼の存在はマイナスに働いています。

 

==========

【「社会復帰」へ アンジーの第一歩】

ブラッド・ピットとの離婚沙汰ですっかり悪者になってしまったアンジェリーナ・ジョリーが、カンボジアのポルポト政権関連の作品「ファースト・ゼイ・キルド・マイ・ファーザー」の監督をしたその作品の宣伝で、息子たちと一緒にカンボジアを訪れました。いわゆるこれが「社会復帰」と呼ばれるやつです。

私は彼女がいくら醜態をさらそうが、今まで捧げてきた人道支援活動への熱意は事実だったと信じているので、これからも頑張ってほしいです。勿論、子供を持つ親なら、子供を立派に育て上げるのが何より大切なのかもしれませんが、彼女にとって人道支援活動はライフワークだったはず。きっと彼女は、活動をすることで、自らも救われていくのではないかと思います。

彼女は私と同じ年です。だから、彼女には色々重ねてしまう。彼女の幼いときからの苦悩も含めて、何かしら共感を持てるんです。ですから、頑張ってほしいし、幸せになってほしい。これからも映画の世界で苦しむ人々を描き、私たちに伝えていってほしいと思います。

 

==========

【「女性の一人旅禁止」でリビアから広がる波紋】

私たちはますます自由を手にする代わりに、益々不自由になっていく人たちがいます。リビアの東部政府が、女性の国外の一人旅を禁止しました。このことで、世間から強く非難を浴びています。

リビアはカダフィ政権が崩壊してから、東部と西部にわかれ、混沌としているようです。そして、今度は女性の自由の差が、東と西とで大きくなってきたと指摘する人たちもいます。東部軍事政権のナズリ参謀総長は「宗教的背景はない」と弁明していますが、ならば何故このような規制をする必要があるのか、きちんと説明してほしいです。女性の安全確保だか何だか知らないけど、最低限の身の安全は自分で確保するのが誰にとっても当たり前のことでしょう。

世間からの非難を浴びた東部政権は、一部その禁止令を撤回し、「18歳~45歳の男女の許可なき海外旅行禁止」と言葉を改めました。でも、リビアの禁止令に従うと、私はリビア国外に出てはいけないことになります。今が一番知力も体力もあり、外国で色んなことを吸収できるというのに、冗談じゃないです。何故国民の自由をこうも規制したがるのか、全然理解できずにいます。

 

==========

【ロシア隣国で静かに進む軍拡】

今世界中で戦争が起きています。コロンビアの麻薬戦争はようやく終結したかに見えますが、中東の混沌ぶりは相変わらずだし、今度はフィリピン政府が麻薬と戦い、多くの人を殺している。そして、旧ソ連の地域全体も、穏やかではありません。

ロシアは日本の北側に当たりますが、そこはEUで言う「EU圏内の東端」です。そしてその近隣に、NATO加盟国を含む多くの国から兵士が次々に送り込まれ、戦争の準備を静かに始めているといいます。彼らは一体何のために集まってきているのか?

そもそも2014年にウクライナ紛争が勃発して以来、ロシア近隣諸国はきわめて危険な状態に陥りました。ロシアや旧ソ連に隣接する国々は、旧ソ連に属した国々だけではなく、フィンランドやポーランドなどもそうです。ですから、ロシアの西端、ヨーロッパに隣接するところに兵士が集まってくることは、ある意味歓迎すべきこと。西側諸国はロシアに怯えているので、米兵などが駐屯してくれたら、安心できるのです。米兵が世界のあちこちに配置されているのは既に誰もが知るところですが、旧ソ連近隣となると、話は違ってくるような印象です。ロシアは得体の知れない化け物のような国。私たちは移民問題で各国で摩擦を起こしていますから、それがきっかけでいつどこで紛争が勃発するのか、わからないのです。

今ではどの国も軍事演習をしておかないと、安心できないのでしょう。私には記憶がないのですが、世界はこんなに治安の悪いとこだらけでしたでしょうか?何故人々は故郷を追われ、逃げ惑わなくてはならないのでしょうか?考えても考えても、答えは出ません。

結局私たちは自分たちの生まれを選択できないのです。さっき、フランス人の彼とチャットしていましたが、私たちは諸外国の戦争に辟易しつつも、それをどうすることもできない現実に直面しています。私たちにできることって何!?という疑問が常に生まれるのですが、それに対する答えは具体的にはなく、ただ難民のためにささやかな援助をすることくらいしかできません。だから私はたまに、難民へ義援金を送っています。それが戦争の外にいる私が難民たちに唯一できることだからです。政府のいざこざに巻き込まれ、ただ生きるためだけに逃げ惑うだけの人生を送っている人たちがどれだけいるのか、そして、これらの軍事演習に一体どれだけの費用がかかっているのか、それを私は常に頭の片隅において考えていたいです。

戦争は傷しか生まない。そんなことはとっくにわかっているのに、そこから脱却できない野蛮人がまだ地球上には沢山存在するのだと実感させられます。

 

==========

【止まらないプーチンの暗殺令】

まるで昭和の時代のスパイ映画のような暗殺事件が、実はまだこの世には存在する。そして、それを指令するのは、例外なく独裁者です。北朝鮮の金正恩もそうですが、ロシアのプーチンもある意味では独裁者です。類稀なカリスマ性があり、国内で人気が高いにしても、彼が本心を隠してロシアをコントロールしようとしているのは誰もが推測できることです。そして、そんなプーチンを公然と非難するもの、或いはかつて敵対関係にあった人物は、みんな例外なく不審死を遂げています。

アメリカで発表されたリストによれば、プーチンにより暗殺されたと思われる犠牲者のリストには、30人以上の名前が記載されています。2000年にロンドンに亡命した元KGBのアレクサンドル・リトビネンコ。彼は、亡命してからロシアに対する反政府運動などの活動をしていましたが、2006年に放射性物質を浴びせられ、死亡しています。このときの犯人はイタリア人だったようですが、ロシアとの関係については明らかになっていません。

プーチン批判を繰り返すウラジーミル・カラムルザは2度原因不明の重態に陥りました。

毒殺の標的か、プーチン批判の活動家が退院 国外で治療へ

そのほか、この誌面には出ていませんが、アンナ・ポリトコフスカヤというジャーナリストが不審死した事件も有名です。全部、ロシア政府が影で動いたような気がします。勿論、ロシアはそんなことは認めませんが・・・・。

第二次大戦以降の冷戦で見られた東ドイツのスパイ活動やらブルガリアの諜報活動やら、そんな暗殺事件は一昔前のものだとばかり思われがちです。しかし、正義を貫くことで死を遂げた人々が今も尚沢山いるのだと驚かされました。秘密主義的な国家体制は本当に嫌いだし、人々を恐怖で縛り付けるだけです。ま、暫くこんな国が残存するんでしょうね。

 

===========

以上、今回は時間がなくてあまり色々と考察することができませんでしたが、この辺で・・・・。

Newsweek 2.28号

Newsweek2.28号、やっとトランプ特集から離れました。もっとも、今週号にもトランプ氏は多く出てくるのですが、そのほかにも世界中が注目する事件が起きたので、そちらに今回はスポットが当たっています。

金正男氏を「暗殺者に売った」のは誰か

明らかに、北朝鮮の犯行です。しかしその暗殺の光景は今までにないもので、公衆の面前で堂々と行われました。暗殺を指示したのは、正男氏の異母弟で国家主席である金正恩なのか!?そして、何故今のタイミングで異母兄の正男を殺害したのか!?正恩の考えていることは今までだってよくわからなかったけど、今回もまた非常に不可解です。世界中で様々な臆測が飛び交っていますが、憶測は憶測に過ぎない。それでも可能な限り、今回の事件について検証する試みはあちこちで行われています。

私もこの事件には興味があるので、自分なりに調べてみたいと思います。

 

==========

【Special Report・異国の地で暗殺された「没落貴族」金正男】

「没落貴族」なんて本当に失礼な言い方ですが、金正男は北朝鮮のロイヤルファミリーからつまはじきにされた「はみ出しモノ」で、父・正日の後継者になれずに国を去りました。もっとも、正男氏は北朝鮮のトップに立つつもりは毛頭なかったのかも知れない。北朝鮮の未来を心配しつつ、自分は自由に暮らしたかったのではないでしょうか。だから、そんなに危険な人物であったはずはないんです。彼は脅威でも何でもなかった。

金正男氏殺害、「誤解」が生んだ悲劇

暗殺された最も大きな理由は、金王朝が北朝鮮の内政に関して批判的であったり、内政を暴露するような人間を好まなかった、ということです。脱北した人間は全員裏切り者であり、処刑の対象です。ですから、かつて大韓航空機爆破事件を起こした金賢姫も、97年に韓国に亡命した黄長燁も、身を隠すようにして生活していました。金賢姫は存命していて、黄氏は病死しました。裏切り者として暗殺されなかっただけ、まだましな最期だったことでしょう。
正恩政権は身内に対しても容赦しません。だからこそ、親戚である張成沢もいとこも殺害している。自分が単に邪魔だと思った人物であれば、ご飯を食べる感覚で殺せるのです。

話を元に戻すと、正男氏は堂々と北朝鮮を批判してはいました。「3世世襲は反対だ」と名言していましたし、常に北朝鮮民主化を望む声を上げていました。しかし、彼が黄長燁のように、積極的に活動していた形跡はありません。彼は祖国での生活に辟易し、静かに暮らしたかった、政治には無関心でいたかったのが本音ではないでしょうか。だから、彼にとって、金正日の長男として生まれたことは、不幸に他ならなかったんです。彼がただ生きているだけで、国の最高指導者となった弟には目の仇にされ、殺される恐怖に怯えながら生きていかなくてはならなかった。

彼が北朝鮮を救うために積極的に活動していたわけではないので、思ったほどの同情は集まらなかったと聞きます。しかし、私は同情します。北朝鮮にだけは生まれるもんじゃない。生まれたら、今自由思想で生きている私は、早いうちに処刑されていたでしょう。そして、正男氏の身の回りにいた家族たちの安否が今後気遣われます。特に息子のハンソル氏の警護を今後はより厳重なものにしてほしいと思います。

私は素直に、金正男氏のご冥福をお祈り申し上げます。

 

==========

【支持率トップでも極右政権は誕生しない?】

昨年後半あたりから、ヨーロッパでは極右政党がすこぶる元気だという印象がありました。イギリスがEUから離脱することになり、アメリカではトランプが大統領になり、極右政党にはまさに追い風です。そして、本当に極右政権が誕生するのかどうか、各国の動向が見守られる中、先陣を切って選挙に突入するのがオランダです。オランダでは3月に下院選挙が行われますが、今のところ、ウィルダース率いる自由党が支持率ではトップです。ということは、単純に考えると、もし自由党が第一党になった場合、ウィルダースがオランダ首相になる!?という話になるのではないかと思われるのですが、これがそう簡単にはいかないらしいんです。

オランダには実は無数に政党があり、仮に自由党が第一党になっても議席の過半数を取れるかどうかは難しいところです。もし過半数を取れない場合は連立を組むという方法がありますが、1党を除く全ての政党が、自由党との連立を否定しています。ですから、ウィルダースが首相になる可能性は、実はとても低いんです。それだけ聞いてもちょっと安心できますね。世論の見方では、ルッテ現首相が連立交渉の主導権を握り、反ウィルダース陣営が結束を固めるのではないか、ということに。ただ、彼の影響力が次第に大きくなってきているので、早目に自由党を何とかしないといけない状況は続きそうです。

 

==========

【アメリカを捨てカナダへ逃れる難民たち】

世界難民危機の波はアメリカにまで達しています。アメリカでは今、カナダへ向かう難民たちが急増しているそう。主な難民は、スーダンやイラク、シリア、イラン、リビア、ソマリア、イエメンからの難民で、大統領令により入国が禁止された国の難民たちです。確かにこれらの国からは多くのテロリストを輩出していますが、そんなことを言い出したらキリがありません。世界中にイスラム過激派の分子はいるし、自国でテロを起こす者もいます。トランプのやり方は民主主義からかけ離れ、移民に対して寛容だったかつてのアメリカの姿を排他主義的なものに変えようとしています。

一度受け入れた難民を排除する、或いは住む場所を奪われた人たちに「テロリスト」のレッテルを貼って援助しようとしないのは、おかしい。イスラム過激派に転じる人たちはごく少数なのです。私たちは共存できるはず。私はキリスト教徒もイスラム教徒も仏教徒も仲良く暮らしている国を沢山見てきました。日本だって、まぁ宗教という概念が薄いからかもしれませんが・・・キリスト教徒である私と会社にいる仏教徒が仲たがいをするなんてことはない。それが普通です。

移民大国のアメリカ、移民で構成されているアメリカという国家が、今悪い方向に変わりつつあります。その流れをどこかでストップさせないといけないのでしょうが、差し当たり今の難民流出は止まりそうにありません。トランプが少し政策で痛い目に遭わないと、今のアメリカは変わらないのかもしれません。

 

==========

【難民と住民を分断するミュンヘンの壁】

ドイツ国民はやたらに壁を造りたがりますが、今度はベルリンの壁よりはるかに高い壁が、ドイツ国民と難民との間に新たに創設されることになりました。これは、ケルンで起きた大晦日の集団性的暴力事件を受けてのことです。

ケルン大晦日集団性暴行事件

私はこの事件を、単に排他主義が起こしたものとは思えない。確かに世界中でポピュリズムの嵐が吹き荒れ、ただ住む場所を捜し求めているだけの人たち=難民たちがひどい扱いを受けています。しかし、犯罪は犯罪ですから、アラブ系・北アフリカ系が1,000人も集まって女性たちに性的暴行を加えるのを見過ごすわけにはいきません。ドイツ住人がこの事件に対してどれだけ憤慨し、難民を拒絶したくなったかは理解できます。難民を受け入れる側は、必ずしも「全員ウェルカムよ」と言えるわけではなく、いきなり大量の素性のよくわからない隣人ができたことで、不安に思うこともあったでしょう。難民たちが穏やかな生活を手に入れるのも大変ですが、ドイツの治安を脅かしていい理由にはならない。難民たちがどんなにストレスが溜まっても、そのはけ口をドイツの女性たちに向ける正当な理由にはなりえません

だから、私はこの壁は仕方のないものだと思っています。これが最大限の妥協点でしょう。私たちには困っている人たちを助ける義務があるけれど、隣人を選ぶ権利もある。暫くはこれで様子を見るよりほかはないような気がします。

 

==========

【黒人暴行の仏警察に移民の怒りが爆発】

もはや世界のあちこちで移民・難民と現地住人の諍いが起きていて、それを誰も止められません。今度は仏警察が黒人に対して暴行です。

そもそもフランスの移民取締りは度を行き過ぎているような気がします。私の恋人はフランス人ですが、彼だって私の視点とだいぶ違い、「移民はフランスの文化を全く尊重しない」と言い切っています。私はそれもまた移民の一つの問題点としてあるとは思いますが、彼らだって慣れない土地で暮らすだけでせいいっぱいです。最近では、「ブルキニ」問題もありました。

フランスで「ブルキニ」禁止が過熱 警官が水着を強制的に脱がす画像も

そんなわだかまりが、今回の事件を招いたのだと思います。テオという若者が警察に拘束され、手錠をかけられた上で催涙ガスを噴射され、肛門に警棒を入れられるなどの暴力を受けました。ええ、誰が見ても暴力です。このことに対してオランド大統領は遺憾の意を表し、テオを見舞っています。そして、この事件後、日ごろの鬱憤が溜まっていた移民たちがフランス各地で一斉に抗議行動を起こし、一部が暴徒化して更なる混乱を繰り広げました。

きっと、いきなり大量の難民が押し寄せてきたため、双方の文化がゆっくり融合していく時間がなかったから、こういうことが起きるのでしょう。価値観の違う人間が同じところで暮らすことは、誰にだって難しい。しかし、これは難民を受け入れた国の責任が問われる問題です。難民を受け入れたくないのであれば、最初からそうすればいい。私にだって大量の難民を一手に引き受けることの難しさは理解できます。せめて少しずつ受け入れることを検討すべきだったのではないかと思います。

黒人差別の感情は、欧米では本当に強いですね。肌の色が違うというだけで、あと何が違うというのでしょう??移民問題って本当に難しい・・・欧米人の根本的資質も問われているように思います。

 

==========

【バルセロナの路上で働く経済移民が立ち上がる】

今度は移民関連で滅多に出てこないバルセロナの話です。バルセロナは私も行ったことがあり、今の仕事上とても重要な都市でもあります。そんなバルセロナで、今移民たちの新たな問題が浮上しています。スペインで在留資格を得るには、12ヶ月以上の雇用契約が必要になるのだそうですが、今はその雇用契約を結ぶのが難しくなってきています。ここに出てくるセネガルの青年は、生活が苦しく、ヨーロッパに新たな職を求めてやってきました。住む土地を追われたわけではないけど、生まれ育った場所では仕事が見つからず、食べることもままならなかったために外国に移住していくケースは昔からあります。日本でも多くのアジア系、中東系労働者が働いているのを目にします。

しかし、スペインの失業率が昨年末時点で16.8%と非常に高く、移民に在留権が得られる仕事が見つかるはずのない状況になりました。そこで、露天商として不法に働く彼らが同業者組合を作り、職業選択の自由の余地がない現状を訴え、更に移民政策を肯定的に受け入れるわりには難民に冷たい現地人たちを批判しています

先が見えず、されど終わりのない戦いです。しかし、やるしかない。今でも生きることに希望を見出せるだけ、彼はまだ幸せなのかも、と思います。

 

==========

【ヤシディの悲劇はなぜ起きたのか】

先日、ロヒンギャの虐待についてNewsweekで触れられていましたが、ヤシディ教徒もまた迫害され、生きる場を失っています。ヤシディたちは、何故迫害され続けているのでしょうか?そのきっかけを生んだのは一体どんなことだったのか?ここで一度きちんと知る必要があると思います。

その根底には、宗教の解釈の違いがあります。ヤシディの信仰する土着型宗教が自称ISに敵視されたことは言うまでもありません。しかし、古くは悪魔崇拝をしていると誤解され、倫理観のない「野蛮人」とレッテルを貼られたことが発端となった節があります。それゆえ、迫害の歴史が始まったのです。

ですから、善良なイスラム教徒の中にも実はヤシディ教徒をよく思わない人たちが大勢いて、「彼らの境遇はかわいそうだけど、さほど同情できるものでもない」という共通認識のようなものがあるようです。古くから生んだ偏見が今にまで至り、彼らを「野蛮人」「教養がない」と決め付け、共存できない存在とする。思えば日本を含むアジアにも、似たような差別感情が入り乱れているような気がします。

問題は、ヤシディ教徒たちに対してあまりに感情的な行いをしていることです。幾ら彼らを快く思っていないからといって、それが暴力沙汰になる理由にはならない。これは、先ほどのドイツやフランスのケースと全く一緒なのです。生まれ育ちが違えば、倫理観が違うのは当たり前です。個々の人間をとっても、「私は絶対にこの人とは合わない」という人がいるでしょう。ただ、個人的問題だと、相手に触れないことで問題を回避することができます。ひとたび集団を形成して暴力沙汰になると、そのマイナスの感情がエスカレートし、ともすれば戦争にまで発展してしまうのです。私たちは人間であり、理性で物事をコントロールする力があるはずなのに、日ごろのストレスなどから歯止めが利かなくなり、最悪の事態を招いてしまう。

ならば、彼らを元の土地でそっとしておいてあげればいいじゃないかと思うんです。自称ISがかき乱すから、彼らは難民となり、異国の地で受け入れられない苦しみまで背負うことになる。今は諸悪の根源を自称ISが作っているから史上最悪のヤシディ迫害が起こっているのでしょうが、せめて自称ISが壊滅状態にまで追い込まれたら、ヤシディたちが元の場所にもどって静かに暮らせれば、と思います。

 

==========

【白人でも黒人でもないアイデンティティーの行方】

さて、ここで改めてアイデンティティーの問題です。アメリカは移民大国の象徴とも呼べる国ですが、かつてはアメリカ人を大きく「白人」と「黒人」に分けて定義づけていた節があります。これは、奴隷制時代などに遡った見方で、20世紀までアメリカ人とは白人と黒人の国家、というアメリカ人独自の解釈がまかり通っていたのです。

ところが、20世紀後半から、白人でも黒人でもない人種が大量にアメリカに流入し、もはやアメリカ人を「白人と黒人」では語れなくなりました。そこで、差別的な言い方で「白人」と「有色人種」というカテゴリ分けがされるわけですが、それではアメリカ人って一体何なの?という疑問が生じます。なぜなら、近年の移民だって昔の移民だって、アメリカ国家を形成しているのであり、更にいえば、土着の民族インディアンこそが本物のアメリカ人で、それ以外は移民扱いしてもいいような気がするのです。しかし、歴代のどの大統領も、「アメリカ人のアイデンティティー」について高らかに話し、自分たちが移民の子孫であることを忘れているように感じます。

アメリカ人って一体何?って考えるのは、つまり「日本人って何?」と考えるのと全く同じです。それに、アメリカ人がアメリカで生まれ育ったからといって、必ずしも全ての人がアメリカ的であるわけでもない。アイデンティティは、自分が最も人生に影響を受けた土地及び文化に根ざすのは勿論のこと、そのアイデンティティの質は、人が成長すると変わるものです。

結局のところ、この記事では「アイデンティティは個人が決めるもの」としています。本当にそのとおり。私だって、このように日本語で何かを書いていても、自分が完全なる日本人であると思ったことは一度もありません。私はアジアンテイストもヨーロピアンも持ち合わせる人間です。だから、自分のアイデンティティはやっぱり特別だし、結局自分でしか決められません。そういう、自分たち一人ひとりが定義づけていく問題にほかならないのだと思います。

 

==========

【モルディブで贅沢な「無人島」体験】

深刻な移民問題の話が長引きましたので、ちょっとここで癒し系の話。モルディブで無人島体験はいかがですか??モルディブは、イギリス連邦に加盟した国で、イスラム教徒が多い国。しかし、ここは観光産業で成功した国で、インド洋の楽園といったところでしょうか。

アジア・オセアニアには碧い海がきれいな、素晴らしい場所がいっぱいありますね。私はフィジーやタヒチ、バヌアツにも行ってみたいと思っていますが、モルディブにも行ってみたい。そして、ここの無人島体験には興味があります。首都マレから水上飛行機で島まで移動し、そこからは靴を脱ぎ捨てて白い砂浜を踏みしめる。ミリヒ・アイランド・リゾートというところで、ここには特に何の施設もないけど、顧客満足度は非常に高く、トリップアドバイザー主宰のランキング「旅行者が選ぶホテルランキング」で7位に輝いたそう。何か特異な存在なんでしょうね。

ここにはホテル以外に何もないけど、ダイビングで沢山の海の生き物たちと出会え、退屈することは全くないそう。もう、そういう話を聞くと、私はすぐ行きたくなります!!白い砂浜と碧い海が広がる場所・・・・それが私の最も理想とする旅行先で、最近もビーチがきれいな国にしか行っていません。

あ~気持ちまで癒されてきました。将来是非行ってみたいリゾート地です。

 

==========

【スパイシーな料理で死亡リスクも低下】

スパイシーな料理が新陳代謝促進になるっていうのは聞いたことがありますが、死亡リスクを減らす効果まであったとは知りませんでした。しかし、統計にによる数々の立証がされています。

中国で、辛い料理を週6~7回食べる人は14%、週1~2回食べる人は10%死亡リスクを減らすことが統計により明らかにされました。それならば、中国以外でも同じような結果になるのか?と疑問を持ったのは、バーモンド大学医科大学院の研究チーム。白人・黒人・ヒスパニック系1万6000人以上を対象にこの唐辛子の効果について調べました。すると、生活に唐辛子を加えると、死亡リスクが全体的に13%も下がりました。驚きの結果、そして唐辛子の有効性は、全ての人種に当てはまるものと実証されました

私は辛いものが好きでも、あまり食べ過ぎると胃炎を起こしてしまうので、控えめな量で食べています。但し、インドネシアを旅行したときは別で、何でも辛いものが入っていたので、胃薬飲みながら無理やり食べていました。幸いにもお腹を壊さずにすみましたが、あの時、私は寿命を長くするための食生活をしていたんだな、と今更ながらに思います。それにインドネシアで気づいたのですが、唐辛子の辛味には、大人になっても適応してけるんです。私はあまり長生きを強く望むタイプではありませんが、それでも健康でいたいとは思います。生活の中に、今よりもちょっと多く唐辛子を取り入れてみようかな、と思います。

 

==========

【銃を撃った人の脳で起こっていること】

アメリカでは銃社会が問題視されていますが、ここでは銃を撃った人の脳内をクローズアップしています。これは確かに興味深い。脳内で起こることの仕組みがわかれば、銃規制の対策に役立つかもしれません。

アメリカでは毎年銃により死亡する人の数が膨大になり、政府は頭を抱えているところです。そして、何故人は簡単に銃を発射させるのか、その狙撃手の脳内のことまではいちいち気にしないのが現状です。ただ、銃撃というのは何も事件性のある場面でのみ起こることではありません。オリンピックには射撃の競技があるし、娯楽でサバイバルゲームというのもあります。実弾でないにしても、銃を発射することに快感を覚え、夢中になる人たちがいるのです。

その人たちの頭の中で、銃を撃った際には大量のエンドルフィンが放出されることがわかりました。エンドルフィンは、快楽物質のひとつですから、銃を撃つたびにリラックス効果が出ているといった感じです。ですから、ストレス発散にもなりますし、また「ハイになる」という興奮状態を誘発し、やみつきになる人もいます

また、銃を発砲することにはエネルギーが必要です。よく銃を撃つのに体力がいる、と聞きますが、実際に発砲のときに消費されるエネルギーは私たちが想像する以上です。つまり発砲によりカロリーが消費され、減量効果まで得られる可能性がある、ということです。

エンドルフィンが放出されて脳内がリラックスし、ストレスを発散させることができると同時に、ダイエット効果もあるという銃の発砲。人を殺す道具でなければ、間違いなく人に対して有益なものになるだろうに、とちょっと複雑な気持ちになります。銃規制は、無理!?( ̄∇ ̄;)=З

 

==========

【それでも2国家共存しかあり得ない】

長期化するイスラエル・パレスチナ問題。一度は二カ国共存という方向で調整が進められましたが、このほどトランプ大統領が「双方が望む形であれば、イスラエルとパレスチナが1カ国であろうが2カ国であろうが構わない」という見方を示し、両国家の和平が少し遠のいた形になりました。どういう形になろうがこだわらない・・・結局今までの和平へのプロセスは何だったのか?ということになります。それに、トランプが中東和平に関する問題に真剣に取り組む気持ちがあるのか、私にはちょっとわかりません。そもそも大統領に就任して(或いはその前?)イスラエルの米大使館をテルアビブからエルサレムに移転するとまで言ったのです。国際社会の中で、イスラエルの事実上の首都はテルアビブであり、エルサレムだと言い張った暁にはパレスチナを無視しているといわざるを得ない状態になります。

トランプは2国家共存に本当に背を向けたのでしょうか?イスラエルで二つの国家を統一したらどうなるのか、本当に理解しているのでしょうか?

パレスチナをイスラエルと統合すれば、イスラエル市民としてパレスチナ人は市民権や選挙権を得ることができるようになります。そもそもイスラエル全体において、ユダヤ人の数はパレスチナ人の数を下回るのだから、イスラエル政権はパレスチナ人の政権に取って代わることになる。だから、イスラエルとしては、絶対に国家を統合せず、2国家共存で治安の安定を図りたいはずです。しかし、どうもうまくいきませんね・・・・・和平プロセスへの道程が、あまりに長すぎたのです。この中途半端な感じが世界的にもデフォルトのような感じになってきている。ただ、私は何よりもパレスチナ人の平和と幸福を祈りますから、状況を前進させるために、対策をうってほしいと願うのみです。

 

==========

【「愛国」離れする中国のネット社会】

私は中国人の愛国心なんてあまり信じたことはないのですが、中国政府は国内でのナショナリズムが高まっているという強硬な言い分を覆しません。確かに中国には反日感情はあるかもしれない。中国人には譲れないものがあるのも事実です。しかし多分それは政府が煽っているものだし、市民たちは最近国によるネットの検閲を乗り越えてフェイスブックも利用し始めている。中国人が「中国に生まれてよかった」と本当に思っているかどうかは疑問です。

その疑問を追及すべく動いたのが、ハーバード大学の政治学教授、アラステア・イアン・ジョンストン氏。彼は1998年から2015年まで北京大学と共同で調査を行いました。北京市民がどれだけ中国人に生まれてよかったか、などを測るものです。それによると、若年層の愛国度は年配層よりも低い傾向にあることが明らかになりました

高度経済成長を迎え、中国富裕層の人たちは浮かれ、更に北京五輪ではナショナリズムが最高潮に達し、若年層でも「どの国よりも中国の国民であることを選ぶ」と回答した人が70%にもなったそう。しかし、それはあくまで一時的なもので、五輪が終わると国民の心も再び冷め、国民のナショナリズムも薄れていきました。

中国の将来は一体どうなるのでしょうか?理由は何であれ、国家主席と呼ばれる人たちが懸命にナショナリズムを煽ろうと試み、抗日ドラマなどバカげたものまで生み出してきましたが、グローバルな視点が芽生えた若者たちは、明らかに変わっていくでしょう。もはや国家が国民を押さえ込むのは不可能で、将来の中国はもっと民主化された思想を持つ人が担っていくことになるだろう、と思います。習近平のような人がいなくなっていくのは時間の問題だし、そうすれば、逆に日中のお互いのわだかまりなんかも減るんじゃないかって思います。

過剰なナショナリズムをもっていても、過剰な思想に偏り、排他主義に走りがちになってしまうだけ。むしろ薄れているくらいでちょうどいいように思います。

 

==========

以上、Newsweek2.28でした。

Newsweek 2.21号

2週間ほど海外に行っていたので、ニュースらしいニュースに触れるのも久しぶりなのですが、Newsweekでは相変わらずトランプ特集が続いているんですね。私は彼のこと、政治家としても一人の人間としても全く信用していないもんだから、彼の政治について本当に掘り下げる気がしない。本当は世界情勢を見極めるうえでアメリカを無視してはいけないのだろうけど、極右チックな大統領がまさかアメリカに誕生するなんて今でも信じられない気持ちで、全くもってプラスの考え方ができません。

最近のニュースだと

デモ、暴動、ボイコット…トランプ大統領誕生、世界中が戦々恐々

焦点:トランプ政策、ISに「復活の好機」もたらす可能性

何かもう、アメリカ中が混乱しているように見えるし、ISが復活するかも知れないなんていう人もいる。トランプが大統領になったことを、一体どこの誰がどのような理由で喜んでいるのか、ちゃんと知りたいですよ。

そんなのだから、私は今回もほぼトランプ関連の記事をスルーしようかな、と。少しは触れると思いますが、それよりも難民危機とか脳科学とか、そういう私が興味のある事柄について焦点を当てていきたいと思います。

 

==========

【トランプ「親ばか」ツイートが見事に空振りした理由】

トランプ氏の長女、イヴァンカ・トランプ氏。彼女の手がけるブランドがこのほど高級デパートのノードストロームから撤退しました。デパート側いわく「売上が落ちているから」ということですが、親ばかすぎた父親は怒りのツイートを連発。そこで標的にされた企業の株価が一時値下がりするなどちょっとした市場の混乱も起きたようですが、それ以降、トランプ氏の暴言による株価変動は見られなくなったそう。要するに、トランプ氏のツイートには大した意味はなく、市場がそれに振り回される必要はない、と人々が冷静になったからです。

私の働く商業施設でも各店舗が熾烈な売上争いを繰り広げ、私が働く3年の間に撤退した店舗は数知れず。商業施設側が見込んだ収益に到達しなければ、当然そのブランドを手放します。そして新しい、可能性のあるブランドに置き換えていく、至極真っ当なやり方です。だから、トランプの私的な感情論は間違いなく無視していいんです。

国民もこういう中で、トランプ政権とのうまい付き合い方を学んでいくのかもしれませんね。常にそうであればいいと願っています。

 

==========

【汚職法令撤回でも続くルーマニアの怒り】

ルーマニアの独裁者チャウシェスクがいなくなり、きわめて民主的な国家になったはずのルーマニアは、90年代以降ずっと不安定な気がします。そして、90年代以降政治家の汚職も目に余るものがあり、ついに汚職法令を発令。しかし首相グリンデアヌがその汚職法令を一部撤回すると発表した途端、国民の怒りに火がつきました。グリンデアヌはその後発言を撤回したのですが、ルーマニアの国民たちの怒りは収まることはありません。

チャウシェスク政権ではチャウシェスク個人が完璧な独裁体制で富を自分のものだけにし、国を私物化していました。そして今度は政治家たちが税金を無駄に使い、反感を食らっている。結局民主的な政治は慎重にやらない限り、汚職の温床になってしまうのだと痛感します。日本の政治家も殆ど怪しいものですが、発展途上の国では汚職は日常茶飯事、それを取り締まる警察官がまた腐敗しているのですから、汚職の連鎖は止まることはありません。だから、ルーマニアのニュースを聞くと、憂鬱になります。一体この国はいつになったらみんな平和で安定した暮らしができるようになるのかな?と。

私の職場のお客さんに何人かルーマニア人がいます。彼らは日本人と結婚し、日本語を習得して日本でそれなりに幸せに暮らしています。国に留まるくらいなら、海外で誰かと結婚して暮らしたほうが、うんと楽なのでしょうね。

 

==========

【悪夢を招くルペンのユーロ離脱計画】

先ほどこんな記事を見つけました。

“トランプ氏と酷似“「極右の女王」に注目が集まるフランス大統領選の行方は

よくわかる。トランプが「アメリカ・ファースト」を貫くのと全く同様で、ルペンも常に「フランス・ファースト」なんです。だから、他国民の処遇については興味がないというか、とにかくフランス人が幸せであれば、それでいい。それが結局「フランスが自由に発言できないのはEUのせい」となってしまうのです。

フランスでは4月に大統領選を控えていますが、今のところルペンが勝つ確率は25%、彼女が大統領になることはまずないだろう、という見方が有力です。しかし、アメリカ大統領選の大どんでん返しにも見られるように、今年は反移民や閉鎖思考がリベラルな思考を上回る傾向があります。イギリスだって、国民がEU離脱という選択肢を取りました。だから、今のところいかにルペンが不利で大統領になる可能性が薄いとしても、決して最後まで状況を楽観視できないのです。

4月ですか、もうすぐですね。結果を知るの、どきどきします。

 

==========

【欧州が共有するトランプの反イスラム】

これは危険です。トランプ大統領が中東・アフリカからの一時入国禁止の大統領令を発令しましたが、これに対してアメリカでは大々的な抗議行動が起こっている。しかし、ヨーロッパでの調査では、このトランプの決断を支持する国民が、支持しない国民の数を上回っているということ。仮に上回っていなくても、反対派が極端に多いということは、まずありません。

  • ドイツ 53%
  • ポーランド 71%
  • イギリス 47%
  • オーストリア 65%

オーストリアでは先日うっかり極右政権が誕生しそうになったくらいですから、難民受け入れに反対する人たちの声はかなり大きいのでしょう。しかし、ポーランドの71%という数字は、ちょっと意外です。ポーランドは他国に比べて難民受け入れの数は少ないと思うんですよね。しかし、ヨーロッパの現状を考えると、どの国も難民を受け入れざるをえない状況ではあるんでしょうけど。

それにしても、各国で失業者が溢れかえっており、難民及び移民に仕事を分配する前に自国民に仕事を与えたいと考えるのはわかります。しかし、それが移民差別につながり、果てには治安悪化にまで発展する可能性があるのですから、やはり危険な兆候だと思います。こればかりは極東にいる私たちにはどうすることもできないので、ただただ今後を見守るしかないんですけどね。

 

==========

【シリア刑務所で民間人を大量処刑か】

一方で、難民がやはり祖国を捨てて難民にならざるを得ない状況が見えてきます。シリアでは、刑務所で民間人が大量虐殺されたという報告が上がっているのです。

国際人権団体「シリアで1万3000人を絞首刑」と報告、政府は否定

シリアの首都ダマスカス郊外にある刑務所で、アサド政権が2011~2015年の間に推定5,000~1万3000人の民間人を拷問・虐殺した、とアムネスティが報告しています。勿論有力な証言もあり、アサド政権がいくら否定したって疑いようのない事実だと思います。

処刑されたのは、反政府軍に参加した民間人で、これは戦争犯罪といえます。いくらシリア政府が「これはフェイクニュースで、きちんと法に則って処刑は行われている」と言ったって、まぁ説得力はないですよね。アムネスティは国連に独自調査を呼びかけています。

私はシリア政府に何かしらの制裁を加えなくてはならないと思うのですが、それで事態が好転するとも思えません。これから先暫く、罪なき民間人を救うべくあらゆる手段を考え出し、講じていかなければならないと思います。

 

==========

【世界の予想を上回るロヒンギャの悲劇】

昨年10月から、ミャンマー軍によるロヒンギャ弾圧作戦が開始されました。その結果、10万人を超すロヒンギャ族が隣国バングラディシュに避難。予想を上回る数です。更に政府軍により殺されたロヒンギャの数は1,000人を超えているものとみられています。

何故ここまで彼らは迫害されなくてはならないのか?

“アジアのユダヤ人”ロヒンギャ族がミャンマーで迫害される理由

ロヒンギャの多くがラカイン州に居住していますが、そもそもこの地はかつてイギリスの統治下にあり、仏教徒から土地を奪い、イスラム教であるロヒンギャに土地をあてがっていたことから、仏教徒のロヒンギャに対する憎しみが生まれたという説があります。それが今でも続いていて、仏教徒であるラカイン族とイスラム教のロヒンギャが衝突を続けてきたのです。ミャンマーそのものは仏教国なのでロヒンギャを国民としては認めていません。そのことを本当は何とかしないといけないのですが、肝心のアウンサン・スーチーまでもが黙認し、問題から逃げている

アウンサン・スーチーは、かつて軟禁されていた境遇から、ロヒンギャの境遇を見て本当に何も思わないのか?恐らく何かしら憂いを感じるところはあるのでしょうが、今はそれ以外の問題で手一杯なのではないか、と。彼女には良心があるはず、特定の民族が迫害され、国籍を奪われていいはずがない。それに対する彼女の早急なアクションを願っています。

世界中で善良なイスラム教徒が迫害されている。残念でなりません。

 

==========

【気候変動と人の手で海に沈みゆく西アフリカ】

一方、ここには自然現象によって住む土地を奪われようとしている人たちがいます。

ガーナのフビメ村。ここはかつて漁業とココナツの産業で栄えたところですが、地球温暖化による海面上昇、海岸の浸食などが進行。ココナツの木はあっけなく海にさらわれ、現在村の人たちは、日々海面上昇具合をチェックしながら、警戒態勢で暮らしています。ひとたび津波などが押し寄せれば、村を一気に飲み込み、人々は命を奪われます。何故ここまで放っておいたのかはきっと色んな事情があるのでしょうが、それにしても日々海水と格闘しながら生きるなんてあまりに過酷な人生です。私が知る美しいラグーンが広がる海のイメージとかけ離れています。

そもそもガーナなどの西アフリカ諸国で主な産業が海岸沿いに集中したことから、悲劇が始まったそうです。そう、悲劇はフビメ村だけではなく、モーリタニアやカメルーンなど、西アフリカ13カ国全ての国で悲劇は起きています。海岸沿いで盛んだった漁業は衰退し、今ではゴーストタウンばかりが目立つといいます。人が自然に手を加えれば、必ずしっぺ返しがくる。だから海面が上昇し、海岸沿いにいた魚たちは逃げていきました。それでも、発展という名の努力を止められない。そして、昔ながらの生活を守ってきた素朴な人たちがいつも犠牲になるのです。

生まれ故郷に希望を持てなくなった若者は、村を捨てて出て行きます。もしくは未来に希望を見出すことができなくなった多くの人たちは、酒びたりになったりドラッグに溺れたりする人生を送るようになります。せっかく素晴らしい海があったはずなのに、素晴らしい自然があったはずなのに、本当に勿体無いです。

それでも、貧乏な国は必死で発展しようとするしか道はないのでしょうか?誰かその発展を食い止め、立ち止まる機会を与えてくれないのだろうか、と思います。日本も対岸の火事といわんばかりに余裕にひたっていないで、真摯にこの現実を受け止めるべきだと思います。

 

==========

【2番手ウィリアム王子への「待望論」が止まらない】

イギリスでは現在でもエリザベス女王が健在ですが、そろそろ時世を考える時なのだと誰もが思っていることでしょう。エリザベス女王の次の国家元首は、言うまでもなくチャールズ皇太子。しかし、チャールズをスキップし、ウィリアム王子に王位を継承してほしいという国民の期待が高まっています

ダイアナ妃が亡くなってから、チャールズが人気者であったことは、恐らく一度もないでしょうね。一方、ウィリアムはハンサムでユーモアのセンスもあり、誠実な恋愛の末キャサリンという素晴らしい女性と結婚し、家庭を幸せにしています。国家元首というのはあくまでイメージが大事。私も1997年以降、チャールズに対していい感情は芽生えたことはありません。

もっとも、チャールズもそれをよくわかっているでしょうね。更に、彼は今年68歳、スペインのフィリペ国王は45歳で王位を継承、オランダのウィレム・アレキサンダーは46歳で王位継承、大体50歳になる前に王位を継承するケースが殆どで、国王は生前退位しています。イギリスが稀なケースなのです。

チャールズは自らが統治する機会を逃した気がします。若いウィリアムが王位に就く、確かに私でもそれを願ってしまいますね。

 

==========

【ポピュリスト正当の春が来るのか】

先ほどから反イスラムは特定の民族迫害などの人的被害について多く触れてきましたが、それらの被害を更に拡大するのが、このポピュリストたちです。アメリカでポピュリストのトランプ大統領が誕生したことで、彼らには追い風が吹いています。彼らが政権を握る日は来るのでしょうか。

オランダで極右政党が急速に支持拡大、3月に総選挙

Newsweekに掲載されている写真・・・もう今まで何度も見てきました、フランスのマリーヌ・ルペンの隣にオランダのヘルト・ウィルダースがいる光景。彼らは閉鎖的国家を造るために邁進しています。今の段階で、与党を決定的に切り崩せるポピュリスト政党はどの国にも存在しないようで、とりあえずホっとしています。しかし、そのような政党誕生のリスクは今年はずっと持ち続けるだろうし、私たちは警戒しないといけません。労働力不足の時には移民たちを大歓迎していたのに、国の失業率が上がると移民たちに出て行けという。それは移民たちに対する無責任に他ならないでしょう。彼らの我侭をヨーロッパ市民たちが何とか食い止めてくれることを願います。

 

==========

【台湾が同性婚OKへ秒読み】

一方、こちらは明るいニュースといえますね。アジアでも同性婚合法化で前進している国があります。台湾です。昨年12月、民法の婚姻に関する条文で、性別を区別する表現をなくし、それが国会を通過しました。結婚は男女のもの、という性別の概念がなくなれば、男同士、女同士の結婚が合法になるわけです。

勿論、まだこれは決定事項ではないし、反対派の声も根強いです。特に宗教関連の団体、キリスト教や仏教などのグループは不快感を明確に示しているし、国内で同性婚賛成派・反対派が今でも衝突することはしょっちゅうあります。それでも、台湾の現状は前に進んでいる。頭が固い、保守層ばかりが多いアジアの政治家たち、そんな彼らが少しでも国をいいほうに変えようと積極的になってくれているのは、嬉しいことです。日本の政治家も、もっと思い切った改革をすべき。それは同性婚でなくても、様々なところで感じます。日本は新しい制度を取り入れるのが下手だし、何事にも慎重すぎて前に進まず、政治体質が私が生まれた頃とさほど変わっていないという印象すら持ちます。安倍首相は今回の台湾の動きをどうみたか、興味深いところです。

 

==========

【ニカラグアの秘密の楽園へようこそ】

ニカラグアは中米にある小さな国です。

ニカラグアの場所・地図 ← クリック

私がイメージするニカラグアは、とても治安の悪いところでした。しかし今では平和が戻ってきており、少しは生活も豊かになったようです。しかも、こんなリゾート地もあるんですね!この記事を書いているのは、政治部の記者さんで、自分の体験をもとに記事を書いています。

記者が訪れたのは、マサヤ火山のあるところ。ここにはニカラグアでも数少ないリゾート地があり、かつてニカラグアの富豪がここを丸ごとリゾート地にしようとして挫折した場所です。その海岸沿いの入り江は絵に描いたような美しさで、富豪はそれに魅了されたのだそうです。

大自然の中で本物の活火山を見学し、時にはビーチでゆっくり過ごす。私は1月から2月にかけてインドネシアを回り、火山にもビーチにも行きましたが、連日の雨でゆっくりとした時間を過ごせませんでした。だから、ハンモックに寝転がって読書タイムなんて贅沢な時間を過ごした記者さんが羨ましいです。ネットから完全に切り離された空間でのリラックスタイム、私もいつかそんな時間を過ごしたいものです。私もまた自然をこよなく愛し、将来は海辺に移住して過ごしたいって思っているんですよ。ニカラグア、私にとっては無縁の国でしたが、いつかチャンスがあったら、行ってみたいと思いました。

 

==========

以上、トランプ関連をだいぶ省きましたが、Newsweek2.21号でした。

Newsweek 1.24号

Newsweek1月24日号では、引き続きドナルド・トランプの特集を組んでいます。その名も「トランプ・ワールドの希望なき幕開け」。そして、ついに彼が大統領に就任しましたね。その就任式は、異例尽くめだったとか。

トランプ氏が宣誓へ、異例ずくめの大統領誕生

トランプ氏の大統領就任前夜、セレブらが抗議集会 米NY

今年のアメリカは、長い歴史の中でも最も注目に値する正念場に立たされると思います。アメリカのリーダーシップなくして実行できなかった案件は今までにも多々あったと思います。そして、自由、平等を叫ぶアメリカ市民たちのトップに就くのが、人種差別主義者の政治素人なのですから、私からすると正気の沙汰とは思えません。有識者たちが憂うのも納得、誰だってトランプ政権に不安を抱えているのです。

その実態についてもう少し私も迫ってみるか!?いや、そんなエネルギーは、もうない・・・ 私は11月8日、ニューカレドニアの彼の家でトランプ勝利の第一声を聞きました。アメリカ人でない私でさえびっくりしすぎ、ショックでぶっ倒れそうになりました。フランス人の彼氏も「信じられない」といった表情、日本人もフランス人も、当然クリントンが勝つと思い込んでいました。あそこからもう、アメリカという国に対して、一切希望が持てなくなりました。

こんな私ですから、トランプ関連の記事を読むのは後回しにすると思います。

 

==========

【ゴールデングローブの悪趣味コーデ】

私はこういう賞レースで唯一好きなのがファッションチェックで、アカデミー賞などでも作品は全くチェックせず、女優のドレスだけをチェックします。今回この5人がワーストドレッサーに選ばれていますが・・・納得はできます。

ソフィー・ターナーという人は知りませんが、ちょっと惜しいファッションですね。私はそこまで悪いとは思いませんが・・・それはブレイク・ライヴリーにもいえます。まぁ、確かにポケットさえなければこのドレスは完璧だったのにって思います。ほかのところにゴールドの布を使ったほうがよかったかも。右から二番目のアナ・ケンドリックのファッションは、この中で私が一番ダサいと思ってしまった・・・胸のところのデザインが本当につまらないし、彼女の清楚なイメージを潰してしまっていると思う。エレガントとは程遠い、ティーンエイジルックに見えてしまったのが残念です。

因みにネットでほかにもドレスを見てみたのですが、ボリウッドスター、プリヤンカー・チョープラーのドレスが一番素敵でしたね。

 

==========

【トランプは「過大評価」がお好き】

今回ゴールデングローブ賞でメリル・ストリープがスピーチの中でドナルド・トランプを批判。ジョージ・クルーニーらが賞賛のコメントを出していますが、大人気ないトランプはご立腹でした。そして、アメリカを代表する実力派女優の彼女に向かって「アメリカで最も過大評価されている女優」という始末。この「過大評価」という言い回し、実は彼の常套句なんだそうですね。あらゆる分野で評価された人々を、「過大評価された人」とばっさり切り捨てるのがトランプ流らしい。

まぁ私は、トランプが一部の人に「過大評価されて」大統領になった人物の典型だと思っています。絶対に彼の政治生命は長くない。彼自身が過大評価されすぎてしまっていることに気づいていないのが致命的だと思います。

 

==========

【警官が持つ「殺しのライセンス」】

民間人が銃を所持することが許されない日本ではあり得ない問題ですが、アメリカでは銃殺による死亡者が圧倒的に多いと思われます。その中で際立つ統計結果は、丸腰の黒人は丸腰の白人よりも5倍の確率で警官に殺されているということ、そして、黒人射殺を行った警察官に対する処罰があまりに軽く、102人の犠牲者に対して追訴された警察官はたったの10人。実刑を受けたのは、ナントたったの二人なんだそうです。これは、本当にひどい数だと思います。人種による差別は明らかです。要するに、警察官にはいかなる場合でも「銃殺」が許され、彼らはまさに殺人ライセンス所有者なんだな、と。

そんなアメリカ社会で起きた事件の典型例がコレです。

トレイボン・マーティン射殺事件

アメリカの警察官は不当に銃所持の権利と発砲の権利を乱用し、ストレス発散しているだけのように見えます。彼らには危険な任務に就いているという自覚がない。いや、警察官という命がけの仕事だからこそストレスを溜めやすいのかもしれませんが、その矛先が丸腰の黒人ってダメでしょう。これは根本的なモラルの問題。アメリカの汚い白人警官には、ニュースで見るだけでうんざりしてきます。

 

==========

【止まらないアマゾンの森林破壊】

変わってこちらは環境破壊のニュース。アマゾンの不法伐採が止まりません。アマゾンは世界最大規模の熱帯雨林で、その面積はインドの約2倍。そして、当然ながらその環境は保全されるのが望ましく、ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)は不法伐採者の取り締まりに躍起になっています。しかし、森林伐採は止まらない。地球温暖化対策において、アマゾンの保全は急務です。それにも関わらず、IBAMAにも潤沢な資金があるわけではないので活動に限度があり、行き止まりの状況です。

しかし、アマゾンに入植し、そこで農業で自立した人々にとってみれば、森林伐採をやめろといわれても無理かも。ここに、1984年にアマゾンに土地を買った男性のことが載っています。84年当初は彼の土地の周りは緑で溢れていたそうですが、あれから30年でその姿が激変。彼は木々を切り開いて大豆畑にし、農業で生計を立てるようになりました。しかし、伐採した森林は元に戻るはずもなく、また家畜の牛が出す温室効果ガスのメタンが環境破壊の一因となるため、環境悪化を招く結果になりました。私は彼に対し、アマゾンを去れとはいえない。彼のしてきたことが環境破壊だ、といわれてもぴんとこないんです。彼が牛が発するメタンガスの元凶になっていると誰が文句を言うことができるのでしょうか?私は彼に生活のあり方を変えてほしいというのなら、政府なり自治体なりが、彼の生活費を稼ぐための代替案を提示すべきだと思います。

しかし、それだけで環境破壊が終わることはないでしょう。結局木材は必要とされ、不法伐採業者を多く生む結果になり、これからも木材のニーズは枯渇することはないでしょうから。そんなときは、環境保護の観点と人々の生活を守る観点の両方から見直しを図り、妥協点を見つけることが大事なんだと思います。

これは私たちの環境の問題でもある。引き続きアマゾンの「今」に注視していきたいと思います。

 

==========

【難民防止のフェンスが野生動物を脅かす】

私たちが自ら環境破壊を行っている昨今ですが、私たちが意図しなかったところで自然生態系を破壊していることがあります。その一例が、難民キャンプでの出来事です。

今ヨーロッパでは「難民危機」が大きな問題ですが、難民流入を防ぐために、各国が国境にフェンスなどの設置する動きが見られるようになりました。その副作用が、野生動物の生態系破壊です。

ノルウェー自然研究所によると、国境地帯を自由に移動していた野生動物たちが、フェンスのせいで移動できなくなり、それにより彼らが必要な資源を手に入れられなくなった結果、固体数が減少する傾向が見られるようになったとのこと。ああ、こういうの、日本でもあったなぁと今思い当たることがありました。日本では、風力発電への注目が高まっていますが、そのエネルギーの要である風車により、渡り鳥の移動を阻害する副作用も新たに生まれる、ということです。

青森県六ヶ所村の洋上風力発電、渡り鳥の飛来地として調査不足との指摘

人が人為的にすることには、必ず副作用があるものですね。私たちはそのことをよく知るべき。勿論、移民流入を防ぐことは急務であり、フェンスの設置は効果的ではあったかもしれないけど、それは人レベルで物事を見た時の話です。人の影で、多くの野生動物が苦しめられているという現実を、私たちはもっと知るべきです。私たちは何かをする際の結果として、人々の利益になることも損害も両方被ることになるのです。

 

==========

【パイロットに広がる心の病】

数年前、ジャーマンウィングスの飛行機が墜落したのを覚えているでしょうか?

ジャーマンウイングス9525便墜落事故

この飛行機墜落事故は、パイロットによる自殺とみられていますが、このパイロットのようにうつ状態を抱えたパイロットが世界中に多くいるそうです。無記名でパイロットにあるアンケート調査をしたところ、全体の12%以上がうつ病診断基準に合致していたそうです。女性よりは男性パイロットに鬱の傾向が強かったそう。

私は、命をかけた任務に励み、その任務を全うした後の人たちには概してこういう傾向があるのではないかと思います。ここで自殺衝動にかられやすい職業として、民間航空会社のパイロットや軍人、警察官などが挙げられています命がけの任務を果たした後の虚無感、命をかけてすることがなくなってしまったことへの喪失感などがきっとあるのでしょうね。

パイロットだって人間、機械ではありません。勿論、飛行機に乗るときにパイロットが何かしらの失敗をしたら困るのですが、彼らのような職業の人たちが手厚いサポートを普通に受けられる社会が必要だと思います。

 

==========

【ハッカー天国の新時代】

以前から幾度となくここで警鐘を鳴らしてきたハッキングのこと。今更言うまでもないことですが、私たちはどんな些細な個人情報でも流出する覚悟がないと、PCを使うことなんてできません。素人同然のPCユーザーが高度なネット取引をすれば、そこから個人情報が流出し、銀行口座を握られてしまう。儲けもなにもあったものではなく、むしろ自分の手柄や貯金は全てハッカーに持っていかれます。そして、ハッキングこそが「成長産業」とここでははっきり書いているのです。

更にここに書いてあるのは、もっと恐ろしいIT社会の実態です。2014年にヤフーが攻撃され、ユーザー5億人以上の氏名、パスワード、生年月日などが流出しました。サイバー攻撃を受けてダウンしたサーバーなんて幾らでもあり、ネット送金もただネットで音楽を聴くことさえもできなくなることは多々あります。そしてその度に私たちは苛々し、どれだけネットに依存した生活をしているかを思い知らされるのです。

ほかにもあります。悪い人たちはとことん悪いことを考える。とある企業にサイバー攻撃を仕掛けてデータをロックする。しかしそれだけには留まらず、ロックしたデータを「人質」にし、相手に膨大な金を要求する「データ誘拐」も発生しています。

現在、全ての高度な医療機器がインターネットに接続しています。だから怖い。自動処理が行われなくなるようにハッキングされたら、患者の生命が危険にさらされるのです。この問題は、多くの医療機器メーカーが抱えており、その問題の解決の目処は一切たっていません。

AIが私たちに成りすまし、人間関係を破壊する、そんな時代もすぐそこまできています。私が親しい友人とのやり取りをハッキングされたり、友人の代わりに実はAIが勝手なことを言っていただけだったらどうなるでしょうか?人工知能が嘘をついたら、私たちは見抜くことができず、人間関係は崩壊します。そして、そういう技術はどこででも悪用されがち。社会から孤立したネットヲタクが社会への腹いせにAIを使った成りすましで社会を破壊することだってありえます。

私たちは、今どう考えても、ネット依存から離れなくてはならない状況になっています。ずっとオンラインにあることで、私たちの財産も情報も人間関係も命も、全て危険にさらされているのです。その自覚こそが、自衛するための第一歩になるはず。私もより一層、ネットとの距離感について考えていきたいと思います。

 

==========

以上Newsweek1.24号でした。

Newsweek 1.17号

今回のNewsweekメイン特集は、またまたトランプ氏が登場です。排外主義が生んだ象徴的リーダーであるトランプ氏は、早くも世界に激震を走らせようとしているみたいですね。まぁ単純に私が笑ってしまったのは、トランプがメリル・ストリープのスピーチに簡単に怒りを表したことですね。

ジョージ・クルーニー、トランプ氏批判をしたメリル・ストリープに賛同

ツイッターで発信する発言が、まぁ子供じみているとみんな批判的です。私は勿論、彼のツイッターなんてフォローしていませんが、フォローするに値しないことは明白ですから、そんなものを追いかけて時間を無駄にしたくはないです。

しかし何はともあれ、彼はアメリカ合衆国の次期大統領なのです。世界経済についてもそうですが、外交やら中東問題やらを一体どうしていくのか、アメリカ国内での問題にどう取り組んでいくのか、気になるところです。この政治にド素人な彼がアメリカに平和や幸福をもたらすとは到底思えないのですが、アメリカ国民は彼を選んでしまったのですから、仕方がない。自分でも色々と考えてみようと思います。

 

==========

【極右ルペンがトーンダウンした理由】

フランスの極右政権「国民戦線」のマリーヌ・ルペンが軟化しているといいます。EU離脱については反対に回り「望まない。フランスに主権が戻るように粘り強く交渉する必要がある」と述べています。しかし、この軟化は一時的なもので、春以降にはやがて元の彼女に戻ると私は見ています。

彼女が軟化に転じたのは、春に行われる大統領選を加味したからです。いやだ~~~、中流派をさり気なく取り込んで、選挙で勝ったら強引な極右路線で行くんだろうなぁ・・・というか、今年は欧州で選挙が目白押しで、オランダの選挙も2月に行われます。ヤバい、ウィルダースの政党が勝ったらどうなるんだろ・・・不安でなりません。

 

==========

【トランプが世界に巻き起こす大嵐】

いよいよドナルド・トランプが大統領に就任します。このことを予想していた人が多かったことは意外でしたが、オバマ政権で限界を見てきたアメリカにとって、トランプというのは最後の切り札だったのかもしれません。

私の友達の黒人系アメリカ人は熱心なオバマファンでした。しかし、ざっくりした印象では、アメリカは「チェンジ」しきれなかったような感じです。銃規制も進まなかったし、人種による格差が小さくなったわけでもありませんでした。オバマ氏及びミシェル夫人が全力を尽くしたことは事実でも、アメリカがより平和で経済的に豊かな国になれたかというと、そうではありません。

しかし、トランプがもたらす経済政策は、あまりに見通しが甘い。経済というものをグローバルな視点で見た場合、トランプのような強引でハッタリばかりのやり方は通用しないのだと思います。ですから、主に中流階級の白人層、トランプを支持した層はがっかりするだろう、と言われています。

とにかく、トランプ政権には何も期待できないし、恐らく独裁的な色が濃くなるでしょう。しかし、アメリカは世界で最も影響力のある国。中東やパレスチナの和平交渉で、アメリカの果たす役割は非常に大きい。そういうデリケートな問題で、トランプがどう関わって問題を解決していこうとするのかさっぱりわかりませんが、近い将来のアメリカに暗雲が立ち込めていることだけは、紛れもない事実だと思います。

 

==========

【英女王の体調不良で「次は?」のざわめき】

イギリスのエリザベス女王が、クリスマス礼拝と新年の礼拝を体調不良により欠席しました。今までも精力的に活動してきた90歳の女王に一体何があったのか?死亡した!?そして、次の王には誰がなるのか?と気の早い議論がされたようです。

そもそも、90歳で現役の君主であることがすごい。日本でも天皇が退位の意向だといわれているし、オランダやスペインなどでは、君主が存命のうちに、王の座を次に渡しました。それが当たり前なのです。ですから、エリザベス女王の時代がいかに長いかがよくわかります。

さて、イギリスの王位継承権ですが、第一位はチャールズ皇太子です。そして、2位はウィリアム王子。しかし、このチャールズを飛ばし、ウィリアムが王位に就くべきではないか、と議論されているようです。チャールズはウケが悪いですからね。英国王室は、1997年のダイアナ妃事故死の時には完全に信頼を失いました。そこから20年かけて女王は信頼を回復し、今絶大な人気を誇っています。一方、チャールズには浮気してカミラに走った過去があることからも評価が悪いのは明らかだし、公務の出来もいまいちということ。まぁ、結局政治を動かすのは英国政府であり、英国首相こそが政治のキーパーソンですから、誰が王位に就こうが国が極端に変わることはありません。ただ、私にはウィリアムが王になるべき、という世論がわかる気がします。

 

==========

【ブレグジットに翻弄される移民たち】

さて、こちらは深刻なイギリスの移民問題です。ブレグジットによりイギリスにも閉鎖的な空気が流れていますが、そのことに深刻な影響を受けているのが、ポーランド系移民です。ポーランド系は移民グループの中でも最大といわれていますが、彼らは現在、差別により苦しめられています。特に6月に行われた国民投票以降、憎悪犯罪は41%も増えたといわれ、多くのポーランド系も犠牲になっています。

ポーランドには複雑な歴史があります。かつてはドイツに支配され、アウシュヴィッツ強制収容所という世界で最も悪名高い場所が建設されてしまいました。ソ連に支配され、国民にロシア語が義務教育化され、彼らはアイデンティティを守るために国を去っていったのです。彼らがイギリスに到着し、イギリス政府は1947年、ポーランド系移民の第二次大戦においての活躍を認め、彼ら20万人以上に特例で英国籍を与えました。その後ポーランドがEUに加盟すると、より高い賃金を求めてイギリスに移住する人が増えました。今ヨーロッパのどこの国も抱える移民による失業率の高さは、移民が国の経済に計り知れない貢献をしているからですが、これが憎悪を煽る原因になっています。自分たちの仕事をポーランド系に奪われている、ということになるのです。

国はジレンマを抱えています。憎悪の対象になっているポーランド系は、祖国への帰国を希望するようになりました。しかし、彼らが経済に貢献していることは紛れもない事実で、彼らを失えば国にとっては大きな損失になります。国としては、ポーランド系を歓迎したいのです。

この問題は、どう決着するのでしょうかね・・・移民を多く抱える国は、違う民族同士の中を取り持つことでいつも精一杯で、見ていて苦しくなります。

 

==========

【新たな少女像が新たなアジアの火種に】

つい先日同僚と話していて、「韓国って先進国とはいえないのではないだろうか?」と言われました。韓国は80年代に比べるとかなり経済成長をしたと思うし、特にIT分野では世界最高峰のレベルを保持しています。しかし、ところどころで先進国の人間になりきれていない、それが、今回の少女像の一件に見られるのではないかと思います。

慰安婦像

そもそも、どうして急にこんなもの作ったんだか、不思議でしょうがない。両国の憎悪を煽るだけだろうって誰だってわかるのに・・・。そして、韓国ではこれを「平和の像」と言っているようなのですが、最初からこんなもの設置して平和になるわけないと分かりきっていますよね。確信犯です。こういうところで、過去の歴史を掘り起こして憂さ晴らししているのが、非常に悲しいです。韓国には、過去に囚われることなく、前に進んでいってほしいのです。日本を特別ライバル視する必要もないし、対抗心を燃やす必要もない。こんなふざけた像は、さっさと撤去すべきだと思います。

 

==========

【「セックストーション」に怯える少女たち】

「セックストーション(Sextortion)」とは、性的脅迫のこと。最近日本でも被害に遭う子が増えているようですね。

巧妙なサイバー犯罪「セックストーション」の実態を確認、日本でも被害

ネットで知り合った少女のFBページやgoogleアカウントなどをハッキングし、例えば「今から15分以内に服を脱がないと、FBプロフィールの写真を(性的な別の写真に)変えるぞ。何度でもハッキングできるんだからな」と脅迫し、ネット上で少女に性的脅迫を迫る。そして相手がそれに屈すると、更に要求はエスカレートしていく・・・・・こういう犯罪が急速に増えているのです。想像に難くない話ですよね。ネットの世界では、全てが筒抜けなんですから。ネットに自分の裸の写真を載せれば、閲覧権限に関係なく誰でもその写真を盗み取る可能性がある、ということです。勿論裸や自分たちのSEXビデオだけでなく、ネットに保存した全てのファイルは悪用される可能性がある。そのことを、大の大人でも時々忘れてしまい、とんでもない被害に遭ってしまいます。

フィッシングなどの被害に遭わないように気をつけるのは当たり前ですが、私はどうして人は平気で自分たちの裸の写真をPCに保存したり公開してしまうんだろう?と疑問に思ってしまいます。私には外国にいる彼がいますが、カメラを使ったチャットでお互いに回りに誰もいない状況でも、絶対に服を脱いだりしませんから。今までお互いにそういう写真を撮ったこともないですしね。だから、そもそもこういう被害は本人たちの自覚があれば、防げるものだと思うんです。

しかし、性的写真を撮ることは結局何の罪でもないわけで、やはりそういうものを悪用する犯罪者たちが悪いんです。まだ社会性が培われていない少女たちを守るために、社会が問題を真摯に受け止め、警察などと協力して解決していってほしいと願います。目を背けている場合ではない。警察ももっとセックストーションについての知識を得るべきだし、それによって犯罪捜査をスムーズに行えるように努力してほしいです。

 

==========

以上、今週のNewsweekでした。